サムライせんせい第7話続き

 さて、7話のペータさん周りの素敵ポインツですけれども。




 冒頭、佐伯邸に町奉行所の与力とその同心。ある事件の容疑者の楢崎を追っているとのこと。当の龍馬は逃げ出した所を、首ガンってされちゃっているのだけど。




 相変わらず、まっすぐな目で楢崎の本名は坂本龍馬、わしらは150年前から来たのです、とか真実を申し述べちゃうペータさん。変な空気になった所を、佐伯先生がふわっふわしたフォローをされ、そのまま話は続いていきますが。




 与力曰く、楢崎は「平成建白書」と言う会員制サイトを立ち上げ、今の生活に不満のある若者を集めて、不平等を是正すべく、過激な思想集団を形成しているとのこと。




 「楢崎というのは、人を惹きつけるのが実に上手い人間のようですね」「まぁ、坂本龍馬じゃきのぅ」って、佐伯さんが一瞬土佐弁化したのはお茶目なのか、佐伯さんはお手紙を託された人っぽいけど、佐伯さんも土佐ゆかりの人なのか。それはともかく。




 楢崎が立ち上げたそのサイト「平成建白書」には、何と半年で1万人近い会員が集っているとか。ここで、「分かってませんよね?」と同心に言われ。ちょっと目が泳いで小声で「晴香殿!」と通訳を促す武市さんがキュート。




 江戸語と現代語のバイリンガル・優秀な通訳・アザを欠いたペータさんが切な愛しいけれども。




 与力によれば、武市さんが成敗した人を含めて、会員の3人が実際に人を殺めてしまっていると。しかし、楢崎が命を下したのでなく、その思想に触発されて独自の判断で事件を起こしたらしいとのこと。




 しかし、与力さん、子供たちを救ったのは、あなたでしたか?で済まさんといてや。騒ぎになると何だから表彰とかまではアレだけど、せめて、そこはありがとう、やろ、なんてちょっと思ったけれども。




 楢崎の最終的な目的は捜査中で、まだ分からないとのこと。




 この時代で何をしゆうがじゃ、アザ?!




 ということで、行方知れずで連絡の取れないアザを探しに、東京へ行くことを決意した半平太さんは、



 佐伯先生にワラと風呂敷を所望して(どこかにワラはござらぬか?の大きな目の真摯な光が可笑しくも胸を打つ)、シュパパッと草鞋を編んで、きちきち荷造り。




 ご本人、大真面目だけど、思いっ切り江戸な旅支度が面白キュート。そしてそんなに長く映った訳ではないけど、わらじを編んだり、風呂敷包みを背負ったり、何かと器用だから、迷いのない手付きがすごく慣れている感があって、リアルで良いな〜と思いました。




 パンを作る和ちゃんとか、ホイップクリープをスプーンで成形する安兵衛さんとか、オードブルを手早く盛り付ける草太さんとか。演技のセンスがある、というのが一番の強みだろうけど、手がキレイで器用というのも、一つの力よね。




 そして、自分の書いた富子さんの絵に、「富子、行って参るぞ」と切なくもラブリーに声を掛けている傍らで、寅サチたちは、新・一攫千金プロジェクト「サムライを撮る」で大騒ぎ。




 サムライ、はじめての○○、愉快でしたわ。シャワー編は前回書いたように、浅黒くて引き締まっていて、腕筋もあって、体つきまでリアルサムライで良かったし。




 水洗トイレ編も、動揺するちょんまげ頭の動きが面白キュートでございました。寅ちゃんが事前にお勧めしていた(?) ピーっというのはあれでしたか。ふふ。最後わしのピーっはどこへ消えたのじゃぁ?!で振り返って、こんな時にもくるんとした天然長マツゲが見えるのも愛しい。




 そんな、寅ちゃんたちの騒ぎは取り合わず、寅之助、わしの留守中もしっかり働けとペータさん。江戸へ、昔みたいに5日程かけて一人で歩いて行く気満々で、寺や庄屋で一宿一飯の恩義にあずかる、宿場で日銭を稼いでもいいとか言っちゃって、いつの時代の人や (江戸時代の人よ←また言うとる)。




 晴香さんが、ナイスな感じで「泊めてくれないよ〜」とおっしゃっていたけど、いや〜、ウハウハ泊めてくれるご内儀続出だと思うよ。




 そして、ペータさんの履歴書〜面接〜魚はさばけますか?切るのは人だけじゃ!も愉快でしたわ。Twitterで平ちゃんの履歴書とペータさんのを並べて載せている方がいらしたけど、平ちゃんの丸文字&ちょっとこの人大丈夫か的内容と、ペータさんの墨の色も鮮やかな超達筆っぷり&ビシビシッとした記載内容の対比が面白うございました。




 しかし、ああ見えて熱いけど見た目頼りなげな平ちゃんと、強い目で一本気なザ・サムライの面魂なペータさんと、同じ人が演じているなんてスゴイわよね。(両方ラブリーな所は共通しているけど)。




 あたしゃ、今やおデコ出し派なんだけど。多くの皆さんがだ〜い好きな、前髪おろしスタイルにすると、とたんに幼くなるのも、役者さんとしての強みかもね。幅広い年齢層が演じられるというか。高校生の平ちゃんもイケていたし。そういえば先生の平ちゃんは30過ぎだけど、青春を引きずっているちょっと頼りなげな人だからか、前髪有りなのが良い感じでしたわね。





 と言う所で話を戻しまして。




 一人で東京って、無理だろ、という皆に、フフンと笑って、安心致せ、わしは剣術の修行の為にしばらく江戸に住んでいた事もある、この村におる晴香殿よりわしの方がよほど土地勘はある、とペータさん。小さく笑って横目で晴香さんを見下ろしながら、ちょっとお口を尖らせて自慢げに言う、愛らしくもちょっとイラッとするペータさんの表情が素晴らしい!すっごいムカついている晴香さんもナイス。




 しかし、結局、ビッグチャンス!サムライ・ミーツ・トウキョウを撮る!と寅ちゃんが、いいわね、鼻を明かしてやれそう、と晴香さんが、同行することになり、はっやい電車でたった一刻で東京に着く3人。快晴の新宿のビル群に出現したお侍の画がシュール!というのは前にも書きましたけれども。




 出発前、のどかな神里村で、平成の世にも随分慣れた、少々の事では驚かないとか、大言壮語していたペータさん、あまりにことに、ビックリまなこで呆然とするのがラブリー!




 これらは、城か?空飛ぶあれはいったい?!と、キャパ超えちゃった武市さんの「見るものすべて、わしの見識を超えておる!」の言い方も、クラッとする動きも表情もお見事でした!




 で、寅ちゃんにも「だっせーな〜。江戸は任せろ、みたいなこと言ってた癖によ〜」なんて言われ、いかん、これでは田舎侍まるだしだ、と「思ったほど江戸は変わっておらんな」なんて眉毛ひょいひょい上げて言う強がりさんな表情も言い方も、絶妙。上手な役者さんよねぇ。




 そしてティッシュ配りの娘さんに「何じゃその格好は?!」と一喝、てっきり、足なぞ出してはしたない、とか言うかと思いきや、「若いおなごが体を冷やすと、元気な赤子が産めぬぞ」と、そこは優しさなんだ(by 晴香さん)、なのも面白キュートでしたが。




 こういうの、今ならセクハラ!とか言われちゃいそうだけど、幕末の人格者・ペータさんが、見ず知らずの娘さんにも親身な表情でじっくり諭すのが、思いやりがあって素敵!なんて思いました。




 まさか、天下の悪法が復活しておったとは!という、生類憐みの令のクダリも、愉快でナイスな勘違いでしたが。ご内儀、おんしがお犬様の為に尽す必要などない、人より犬の方が偉い等ということがあってはならぬ、と説くペータさんは、天下の悪法に縛られている(らしき)ご内儀をやっぱり思いやっている感じで、真っ直ぐで優しい!なんて思っちゃったあたくしはすっかりペータ・ファン。




 続いてやってきた異人さん。この様子じゃと攘夷を失敗し、日ノ本は異国に侵略されたようじゃな!!真正なる日ノ本を横取りした輩共を打ち捨てる!と扇子を構えるペータさんの姿は、異人さん達がおっしゃっていたように「So cool!」「yeah!」




 違いますよ〜、この人達は単なる観光客です、日本のことを勉強しにきただけです、と晴香さん。ではこの異人達とは対等なのか?!と笑みも交え、目を潤ませるペータさん。




 泣きは(泣きも、ね)ピカイチの彼ですが、ここの涙目はちゃんとコミカルパートの匙加減、でも、きっちり一瞬で目が潤んでいて、垂れ目さん、最強!と思いました。愉快な美形姉弟との呼吸も良い感じ。




 そして扇子を収め「過去に遺恨があったとは言え、わしらはむやみやたらとおんしら異人を打ち払おうとしていた訳ではない、この素晴らしき国の良さをしかと学び、異国に伝えて下され」と深く頭を下げるペータさん、真摯で懐が深くて素敵。マネしてお辞儀を返す異人さん。ナイス歴史的和解。




 そんな異人さんがペータさんと写真を撮ろうとするのを、良い塩梅にイナし、それより楢崎さんのこと探すんじゃないんです?と晴香さん。お、そうじゃった、と笑って懐からゲキウマな人相書き(自筆)を出して、ちょっと高い所にひょいっと乗って、「江戸におられる皆様方にお尋ね申す。この楢崎という男をご存…」と大声で呼ばわるペータさんが面白キュート。




 そんなことしなくても、と楢崎さんの名刺の住所に赴く3人。アザが住んでいたらしいその平成の家宅、結構レトロだな、と寅。サクッと訳してくれるアザがいないから、「レトロ?」「レトロ?」とつぶやいているペータさんが切なキュート。




 留守みたいだったけど、そこへ大家のえみこさんがご帰宅。「きれいなちょんまげだこと。楢ちゃんが言ってた通りだ」と褒められて、笑顔が嬉しそうなペータさんがラブリーでしたが。




 何かあったら、ちょんまげ姿のお侍に渡すよう預かっていたとペータさんに封筒を渡します。その人が一番信頼できるからと。昔とは形の違う茶封筒に入っていたものは、メモリーカード




 えみこ邸を出た寅ちゃんたちが、腹減ったな、何か食いに行こうと話している時、海道の手下にペータさんは写メを撮られてしまいますが(その画像、あたくしにも送って、みたいな)。




 東京と言えば?とか言っていた一行が結局入ったのは、回転寿司店。この回転寿司店のシーンも愉快で好きでしたわ。険しいお顔で、お寿司を凝視して「なぜ、寿司を動かしておる。意味が分からぬ!」とペータさん。




 「好きな物を取って食べるんですよ」「そんなことよりアザの行方じゃ!先程のでーたと言うのは?」「あぁ、今確認しますから、先食べててください」




 とのことで。オーソドックスなマグロの赤身のお寿司を発見したペータさん。薄く口を開けて、頑張ってそれを取ろうとしますが。「あ、しまった」とタイミングを逸し、マグロの隣のんに触れてしまい、袖の辺りを気にしていると。無情に、触ちゃったら取らないとダメですよ、と晴香さん。




 嫌そう〜なお顔で、何じゃこれは?これが寿司か?!エビの上にかかっているどろどろのタレは何じゃ?!これでは寿司ネタが台無しではないか、こんな物が上手い訳が…「上手い!!(大声)」とか。




 そこへ列車に寿司が乗って到着して、仰天して思わず噴飯、とか。赤い突起を押すと列車が戻っていくのか?!とか(このあたり列車だの突起だの、大きなビックリ目でグリグリ見ているのが面白キュート)。マネして黒い突起を押して、熱湯のワナにやられたりとか。新宿のクダリから、回転寿司の愉快な顛末まで、寅ちゃんにバッチリ撮られてしまったけど。


 

 ふと、PCの画面に目を留める晴香さん。先程のでーたに「こんな画像が入ってた」と画面をペータさんに見せますが、ペータさんが近視の方の目付きみたいに、PCとか見慣れない感じで見るのがナイスと思いました〜。ちなみに、でーたの中身は、海道コーポレーションの帳簿。そこには国会議員への多額の寄付金の記載が。




 何じゃ、国会議員とは?とか言っているあたりのペータさん、真剣に見開いた瞳がツブラで、侍だけど、子ワンコ風、なんて思ってしまうのはファンのサガですけれど。あの眼鏡、帳簿で海道をゆすって金儲けしてたんでは?という寅ちゃんに、馬鹿を申せ、龍馬はそのような小さな男ではない、と言っている武市さんの長マツゲ・バサバサのドアップをありがとう。




 そして、そこで何者かの視線を感じて、はっと振り向いた武市さんの横顔の秀麗なこと。寅ちゃんにどうした?と言われている伏目の斜め顔も。もっちろん、正面顔も、どこをとっても、全方位、あたくし的黄金比率なイケメンさんであります。




 この辺りから、俄然カッコいいモードの武市さん、厠へ行く、と席を立ち、これは門外不出と致す、と寅ちゃんカメラを没収、店の外へ出て行きます。(ちなみに回転寿司のクダリは、玉子のお寿司とチョコレートケーキを取る、お子ちゃま寅ちゃんもキュートでした。)




 さて、「内偵の者が潜んでいるのであろう。正直に名乗り出よ!」と公園で半平太さんがエェ声を張っていると、後ろから、首ガンってする武器持って忍び寄る敵。ペータさん、うしろうしろ!きゃ〜!と思っていると、扇子を持った手でガッと受けて、くるりと回って賊を取り押さえる武市さん、素敵!




 そして、そこから武器持ちの4人を相手を扇子一つで撃退する殺陣が、カッコいい!スッスッと身をかわし、ビシバシ相手を打ち、パッと扇子を広げるのも華やかで、キレがあって美しく胸のすく殺陣ですわね。




 羽織袴でお腹周りもたんと詰め物をされていると思われる中で、あれだけ動ける身体能力の高さに加え、殺陣にはそういうのが不可欠だと思うけど、段取りとか構成とか立ち位置とか、人のまで覚えてしまう、錦戸さんの学習能力の高さにも感謝!です。




 その後の海道邸でのクダリは前回結構書いたので、酔狂な方はそちらをご覧になって頂きたいけど。アザとの暗黙の了解、阿吽の呼吸の殺陣は、2人共、身体能力が高いだけでなく、回を追って、気心も知れてきて、ここは思いっきり行ける、みたいな信頼関係ができているから可能になった迫力ある殺陣だったと思います。だって当たったら痛くて大変そうよ。




 今週金曜の最終回の2人の殺陣はもっとスゴイとか。まったく、大した青年たちだこと。




 そして武市さんの竹刀が折れちゃって、そこを龍馬がしたたか打ち据えて、折れた竹刀を手にしたまま倒れる武市さん。お見事です、と近寄って武市さんのお顔をぺしぺしぺしと叩いた海道さんの喉元にグッと折れた竹刀を突き付ける武市さんの鋭い動きも強い目も、動こうとした手下をビシビシッと攻撃する龍馬も、カッコ良かったです。




 そして「少々痛かったぞ、アザ」「いやぁ、ま、多少当てないと信じてもらえないでしょう」のバディ感も良かったです。お友達の一人が、ここの、ちょっと武市さんがお兄さんな感じが(過去、弟率高めだったから)新鮮で良いとも、おっしゃっていました。




 で、いつも余裕の半笑いの海道さんがぷるぷるしながら「本気でやってなかったのか?」と言った時の2人のお顔も良いのよ。血塗れお顔で鋭い目の龍馬、キラキラの瞳でフッと笑ってペコちゃんみたいに口端を小さくペロっと舐めて(ペコちゃんオシのあたくしでごめん)、「おまんはわしらのことをほんっとに何も分かっとらんのぅ」と言う武市さん。




 そして「言ったじゃろぅ」とテーブルを蹴って、「武士は金の為には刀は抜かぬ。わしらが戦うのは大切なものを守る時だけじゃ」と言う武市さんが、めっさカッコいい。こんなん言って語弊があったらごめんやけど、テーブル蹴らせたら、錦戸さんは、あたくし内では宇宙一カッコいいわ。そう言って、ググッと海道を引き連れていく面魂も漢!で素晴らしい。




 その後のことも前回割と書いたので、今回はこの辺で失礼して。




 半日リハーサルして、12時間以上も撮影にかけたという(セリフも言いつつの)殺陣、ついに明かされるタイムリープの秘密。その他も諸々、良い塩梅にフィニッシュを決めてくれるよう、明後日の最終回までドキドキしていようと思います。きゃ〜。