今日は、冬ちゃんが宝塚に合格した日のシーンです。ローリーの手紙を開くと、ローリーの歌声が流れ、閉じると歌も消えるという、てるてるならではの展開になっています。
 岩田家裏庭。和人が、工場長にも手紙書いて合格したと教えたら、と冬子に言っている。 そやね、と返す冬子。
和「あ、そや、手紙って言ったら、さっきローリー来てたで」
冬「え、ローリーが?」
和「うん。なんか、冬ちゃんのこと心配してて、で、合格したって教えてあげたら、えらい喜んで帰った」
冬「(うれしそうに)うん」
和「で、帰るときにな、この手紙はさんで帰ったわ」
 和人、玄関の戸から手紙を取り、冬子に渡す。手紙を開く冬子。傍らに和人。
 ローリーの声で手紙が読まれる。
『冬ちゃん、おめでとう。
 幸せだなぁ、ぼかぁ君が受かると     (このあたりで音楽スタート)
 ほんまに幸せなんや
 死ぬまで君を応援するぞ  浪利』
 ええやろ  (ローリーの歯がきらんと光る)
 続けて、ギターを手に、ローリーが『君といつまでも』を歌うシーン。
 アイビールックというのか、白シャツ、紺ネクタイ、黄色ベストという装束。靴まで白。
 きっちり七三分けのポマード髪。コミカルなシーンにするためか、歌はかなりビミョー。
 手紙を閉じる冬子。瞬時にローリーの歌も消える。
冬「ローリーにも、ちゃんとあいさつ、行って来るわ」
和「(冬子を見て小さくうなずきながら)うん」
 おそるおそる手紙を少し開く冬子。傍らでちょっとのぞきこむ和人。
 すかさずローリーの歌が流れる。
 あたふたと手紙を閉じ、ガサガサとカバンにしまう冬子。和人は効果的な無表情。