今日はてるてるの続きを。前回、スケートをめぐる葛藤を抱えていた春ちゃんも、このシーンの頃は、それを乗り越え、もうイケルやろという感じになっています。冬ちゃんは、宝塚の冬休みにパン工場を手伝い、ひょっとしたら、舞台に立つより、パンを作る事の方が天職なのではないか、という雰囲気を漂わせ始めています。

(岩田家、工場。焼き上がったコッペパンをオーブンから出す和人)
和「コッペパン、上がりました!」
冬「わっあ〜えぇ具合や〜」
大将「そやな〜。初めて生地から成形からみんな冬子が関わったパンや。
   初めてにしては上出来や〜」
冬「この道二十年のお父ちゃんのパンとそう変わらへんねぇ」
大「俺の二十年は何やったんやろな…
  何言わすねん。もぅ二度と褒めたらへんど、おまえ」
和「冬ちゃん、この菓子パンやってまおか」
冬「うん、そやね」
(アンパン系のパン?を作る和人と冬子。手のひらにまず、分厚いギョーザの皮状にのばしたパン生地をのせて、その上に小さく丸めた餡状の物をのせる)
和「これな。まず、こう、手の上のせるやん。で一個取って(生地に小さく丸めた餡をのせて)、で、角を集めてきて・・・、で、最後にねじんねん」
(二人を微笑ましげに見ていた大将、急に思いついて、和人のセリフにかぶせるように大声で)
大「あっそや!」
冬「あ、えぇっ、どないしたん?」
大「このコッペパンつこてな、店に出す新製品考えてんねや」
和、冬「新製品?」(けげんそうに大将を見る二人)
 本日は以上で失礼しまーす。