ラストフレンズ最終回

 最終回。今回は、ひねくれもの風のあたくしなので、ご注意下さい。




 昨夜の最終回は、伏線回収に向け、消化すべき作業を大急ぎでこなそうとしたけど、お時間の関係もあり、それもなかなか難しかった、という印象を受けました。



 ル/カの優勝時の言葉も、タ/ケルのトラウマ語りも、エリオ/グ話の結末も、駆け足だったから、彼らの高い演技力をもってしても、若干うわすべりというか、なおざり感が漂ったというか。(←エラソでごめん)。(それとねぇ、冒頭ミ/チルの泣きシーンは諸事情により涙が引っ込んでしまったわ。)


 そして、ル/カのバイクでの転倒、ミ/チル出産時の多量出血とか、まだ誰か死ぬかも、という線で引っ張るのはもう結構よ、と思いました。それに付随するお茶碗割れる的アオリ等もね。病院で頭にバンソウコウをつけて元気にル/カが出てきたあたり、ちょっとビックリしてしまったわ。せっかくの今までの彼女の切ない演技がぁ〜とか思ってしまったりして。



 ミ/チルの妊娠発覚時のご飯の炊けたニオイに「うっ」みたいな、ステレオタイプな演出にもげんなりしました。しょうがないのかもしれないけど。短時間で分りやすく視聴者に伝えなくてはいけないからね。お産のシーンも頑張っておられたんだけど、一般に経験者はお産シーンに共感しにくいかもね。あんなんではないと。お産は人それぞれ異なるのだろうけど、やっぱりなんかヒトコト言いたくなって、斜に見てしまうというか。



 このような最終回の中で、イエローさんの登場が、亡くなっているシーンと回想シーンだけで良かったわと思いました。ああいう脚本と演出で演技をされるのは、少しお気の毒な気がするから。



 イエローさん関連では、宗/佑さんのお手紙はウェットすぎなくて良かったと思います。すっかり標準語が板について、ほんの少し涙交じりの優しい声が魅力的でした。ほんと良い声。



 なれそめシーンはかわいかったですとも。ああいう人がいるかと、区役所に詰めたくなりますわね。レストランでのおデート時、お母さんのことを聞かれて、(勤めてたスーパーのお客さんと)「そういう仲になって」、という言い方が婉曲で、好青年風だなと思いました。わりと序盤から、宗/佑はもっと直截的な表現をする感じがしていたから。かわいい笑顔とお手振り以外、好青年だとは思いにくい演出でしたものね。



 亮ちゃんヲタとしては、劇中の「自分が悪いことに気付いたからって、自殺じゃ何の解決もできないのに」「死に方も含めて卑怯だ」というはっきりとしたセリフに、またもっと卑怯卑怯って言われちゃう〜と身構える気持ちになりました。最終章後、ドラマのHPにざくざく書いてあったから。確かに正論だし、自殺を美化するようなことがあったらいけないし。DV者は結局死ななきゃ治んないみたいなことになったら大変だものね。



 でも、3ヶ月間傷つき、理性を失ったあたくしは、「だって卑怯なのが宗/佑だもん、そういう役だもん。生きている限り、卑怯で、縛るから死んだんだもん、死んで縛るためじゃないもん、てか死ぬのは最初から決まってたんだもん〜」なんて子どもみたいに心で叫んでいたのよ〜。(←これさ、当初から、死んでも縛った、身篭らせた、という設定でしたのね。お腹の赤リボンの巻きが、念入りだったものね。でも結果的に縛ることになっても、それを目論んだのではないと、思っとく。そして、そういうのと、ミ/チルちゃんが妊娠が分って、宗/佑に許されたと思ったというところとの兼ね合いが良く分からないのよ〜。)



 しかし、あのようなビョーキの人とはいえ、ほんのちょこっとでも死者に対する顧慮というものはないのかしらん。まぁ、このドラマで「亡くなった人のことを悪く言うのは何だけど」、とかいうセリフを入れるのも変だけど。



 ミ/チルは宗/佑の死を悼んで泣いたのよね?その後は、自分のせいで宗/佑は死んだから自分だけ幸せにはなれないと思ったと。ここはメッセージで皆さんが書かれているように、ちょっと「死んで縛る」感じになっちゃっているのかな。その後妊娠が発覚して、嬉しかったと、宗/佑に許されたと感じたと。それで、命がけで宗/佑の子どもを生もうとしたのよね?どうもこの辺のミ/チルの気持ちが良く分からなかったの。残念な形でも一途な愛情を持ち続けた人の子を宿した、母の強さみたいなのが見えるといいな、と思ったんだけど。強要しちゃったからそうシンプルにはいかないのかな。さんざんヒドイことしたし。



 でも。「宗/佑は死に方も含めて卑怯だけど、お腹の赤ちゃんはミ/チルの赤ちゃんだよ」的な話でもって、あまりに宗/佑不在な感じでお話が終わってしまった気がするのは、亮ヲタの感傷なのかな。ルミちゃんてカワイイけど。当然ソは入らないのね、みたいな。実のパパの存在は、将来ルミちゃんには伝えられないのかしら。3人が親だよ、ということで。ある意味不変の愛を貫いた人だと、いつか誰かが伝えてあげるのならいいな、ってまた甘いかしら…。



 いろいろ書いたけど、良くも悪くも精神活動を活発にさせる、しかし、あざといドラマでしたわ。辛い事も多かったけど、このような高視聴率ドラマのクレジットのラストに、あの若さでイエローさんが出てくるのは誇らしくもありました。確実に視聴率上昇に貢献したし、役者さんとして評価はかなり上がったようだから、本当に、色よい次回作につながると良いね。このドラマをきっかけに新しいお友達ができたのも、期待はしていなかっただけに、とても嬉しかったです。


 実に濃い3ヶ月でしたわ。イエローさん、ファンの皆様、お疲れ様でした〜。