犬を飼うということ・6

 6回もグッと来るシーンが多くて、息をのんで見ました〜。



 眞子ちゃんが屋上に駆け上がって、「スカイを、助けて下さい」とスカイツリーに涙で祈るのとか、押入れベッドでお母さんらしく、(しゅるつ)怖くないよ〜とスカイを抱きしめた後、自分も不安そうな顔をするのとかに、まんまとやられましたわ。




 マサルくんも、良かったな。歩道橋でスカイツリーに手を合わせる眞子ちゃんに、それ違くね?とか言っていた彼が、母ちゃん、父ちゃんが次々とそれに習うのを見て、エッあっうん、みたいに、自分も手を合わせるあたりの表情なんか、素晴らしかったと思います。




 奈良橋先生がお家に来て告げた検査結果の、良くない様子に「何?どうしたの?」と寄って来る真剣な表情も良かったな。




 あの子ワンコさんは、ちょっとクールで自然なセリフ回しと饒舌な表情が、勇次パパと似ているかも。ナイーブな感性を持った、やるヤツですわね。




 そして、このような天才子役ちゃんたちだけでなく、窪田夫妻にもやられましたわ。私も将来ああいう風になれるのかな〜なんて思うせいかしらん。




 病院でもね。窪田さんが危険な手つきで、プリチーにリンゴをむいている(芯が残る感じに切断している!)あたりから、ちょっとキテいたんだけど。




 奥さんがベッドをポンポンっとたたいて、ここ来て、みたいにして。「放ったらかしにしてすまなかったな」「本当にそう。でもそれだけで十分幸せでしたから」と、窪田さんの肩に、奥さんがコテっと頭をのせるあたりで、涙が出ました。



 河原のお散歩シーンも、よろめく足取りで、でも楽しそうにスカイとお散歩する奥さんを「こうして、見ていたいんだ」なんて言う窪田さんが切なくてね。窪田さんが懸命にカメラにおさめる、スカイと奥さんのショットがまた胸に迫りましたわ。




 一方、夫妻が来る前に、河原の階段で、本郷家の人たちがチ・ヨ・コ・レ・イ・トをして遊ぶ姿なんか、絵に描いたように幸せそうで(また絵みたいに見目麗しい人たちだし)、色々な問題を抱えていたって、若くて、そして健康だっていうのは、それだけでキラキラのチカラに満ちたことよね、なんて思いました。(スカイは若いのに不運なことになってしまって、ねぇ…)。





 「元気で、生まれてくるのよ」とプラス1人にも呼び掛けてお別れしていく奥さん。




 奥さんの決断を知って切なげな大人と、「また来てね」「いつでもどうぞ」と無邪気な子供たち、「そうね、楽しみにしてるわ〜」と車いすの背で細い手を振る奥さん、そして車いすを押していく窪田さん、という構図が、泣けたわ〜。




 そういう時の勇次パパの表情がまた哀しくてね〜。切ない目が、深い、というか。勇次パパはワンコだけど、瞳はネコの時がある(垂れてるけど)なんて思うことがあります。




 瞳の色が変わるというか。瞳の色がちょっと薄くなって、なんというかすごく透明な表情を浮かべるのを、前に見た気がするのよ〜。へへ(書いてから照れるのよしなさい)。





 さて、こうした奥さんの決断を知った勇次パパは、眞子ちゃんが可哀想で、なかなか言えないでいた検査手術のことをようやく(ものすごい男前フェイスで)家族に話したのですね。




 奥さんは最後くらい自分らしく自分の生き方を決めたいと、延命でなく自分らしく生きることを選んだ、人間は自分の生き方を自分で選ぶことができるから。




 でもワンコは自分では選べないから、飼い主が、家族が相談して決めなければならない、と。




 私、先週このへん勘違いしていて、ちょっと混乱してしまったわ。元の飼い主が大きな病院で検査して、もう悪性という結果が出たのかと思ってしまっていて。開腹でなくてCTとかで分かるのかと思って。




 そうではなくて、しこりは腫瘍だという結果で、でも組織検査はしていなくて良性か悪性かは分かっていないけど、悪性の可能性もある、という段階で、スカイを戻してきたということなのね?(違ったら誰か教えて)。




 このようなニワトリ頭であるせいか、バーでのヒデくんとのいさかいのところとかはちょっと??となってしまったの。




 人間は選べる、ワンコは選べない、という流れは分かったんだけど、勇次パパのことを、ずっと選ばされてきた人生だろ、それでも人間やってるつもりかよ、というのはちょっと 飛躍があるような。




 そして、勇次パパは選ばされたの?選んだんじゃないの?とも思ったの。




 M・デイモンのグッドウィルハンティングという映画をご存じ?とても感動的な映画なのですが、主人公は、自分の才能を活かせるシンクタンクかなんかのエェ就職が決まったのに、ラスト、それを蹴って、彼女の元に旅立って行くの。




 才能とか、仕事とかより、最愛の伴侶をゲットすることこそ、人生至上のこと!という映画なんだな〜と思った記憶があるんだけど。勇次パパも、その主人公みたいに能動的に幸ママを選んだ人生なんじゃないの、と思って。




 幸ママと音楽と二者択一というか、幸ママを選んだから、音楽は諦めざるを得なかった、それが、選ばされた、ということかな。




 人間欲しいものは一個じゃないし、前に書いたみたいに、幸ママ大好きで結婚できて嬉しかったのも本当なら、音楽への未練があるのも本当、ということかな。




 なんてうだうだ書いてごめんなさいね。眞子ちゃんの絵がちゃんとダイニングに貼ってあったり、微笑ましい配慮がなされているし。作り手リスペクトというのは本当で、このドラマ大好きなんだけど、それだけに、欲が出て来るというか、ちょっと??なところに引っかかってしまったりするものでございますね。



 前からバーでの勇次・ヒデくんたちは、ちょっと怒るスイッチがよー分からんと思う時があって、ちょっと唐突な感じがしたというか。時間の制約の中、いらいらしている感じを出すために、仕方がないのかしらね。




 あと、差額ベッド代僕が出すって、先生〜?! みたいなのとか。自治会での本郷家の「犬を飼ってはいけないルール」に向き合わない感じとかも、どうも不思議だったり。




 俳優さんたちが素敵なだけに、ちょっとナゾな(あたくしがそう思うだけかもしれないけど)セリフを言うのはちょっと可哀想かしら、…なんて思うのは中高年の感傷かしらね。




 しかし、これまた極端な例ですが、あたくしの大好きな米医療ドラマ、Gアナトミーなんかでも、手術中、人の頭とかお腹とか開いている上で、恋愛話が飛び交ったりしているし。現実をそのまま切り取っても物語にはならなくて、??! みたいなのがあるのがドラマなのでしょうね。




 ともあれ、あれやこれやひっくるめて、愛すべき、目の離せないドラマです。来週も楽しみ。



 スカイには何らかの治療の可能性が残されているのかしら。予告で「奇跡を信じようよ」と勇次パパが言っていたのはどういう奇跡なのかしら。しかし、そのシーンを見ただけでも、勇次パパの瞳が潤んで光っていて、さすが錦戸亮、レンジャーコントでもきっちり泣く人!と思いました。




 そして今週はまだ、お仕事が堀田先生の口ききだと気付いていなかった風な(追記:ごめん、これ気付いていたっぽい)勇次パパが、そうと知れば、男のコケンに関わるだろうし、職場も一緒で微妙ね〜みたいな感じだったし。




 身重の身で堀田先生とのアレはないかと思うけど。おヨソイキで幸ママは夜遅くまでいったいどこへ行っていたの?みたいな。




 しかし、あたくしも「こんな時間までどこで何してたんだよ。俺に言えないようなことなのか」とか勇次パパに暗い声で言われたいわ(←おーい、ちょっとねじれたで)。




 さて、今週も勇次パパの印象的なシーンを書き散らして、はやく退散しないとね。




 え〜と、冒頭から、検査の為の開腹手術の話を聞いている勇次パパのドアップに見とれてしまいました。なんとおっきな瞳の親ワンコでしょう。




 バーで、窪田さんに辛気臭い顔してんじゃね〜よ的なことを言われて、お顔をガッとつかまれるシーンは、あっ漣さんにもああいうのされてた、元々の感性があるけど、ああやってベテランさんと関わって、影響も受けて、経験値積んで、一般の方から見てもハクがついていくのかしら、素敵〜と思いました。




 そういえば、酔い潰れた背中を「窪田さんっ」とトントンたたく手が優しかったな。




 そして、帰宅してスカイに迎えられる笑顔とか、子供たちに寝―ろという声とか、なんとかわいいパパでしょう。でもちゃんと「父親」だわ。父親に見えにくい、という説があると聞くけど、あまりに若くて男前だから、ハナからそう見ようとしていないんじゃないかしら。




 「じゃ、も、寝ろっ」なんて言って、電気を消して、眞子ちゃんにお布団かけてあげるあたりなんか、通常から意外にもカイガイしいところが反映されている気がするけど。本当にボタンの掛け違いを直してあげそうな感じが。




 冒険ジャパンなんかで、コワイ場所、コワイ食べ物等に際して、ヤスくんとかに「おま、行け」「おま、食え」みたいにアゴで言うところがおありだけど、食事の場面では手早く小皿を配ったり、マメで優しいお世話焼きだったりするのよね。ふふ。




 神崎動物医療センターに向う4人のシーンでは、マサルくんナメの白っぽいシャツの勇次パパが、ちゃんとがっちりお父さんの体格に見えて素敵でした。奈良橋先生とか、でっかい人といると、コンパクトで華奢なのも、キュートだけど(要はなんでもキュート)。




 歩道橋でスカイツリーに手を合わせた後、「よーし、ガンガン働いて、稼ぐぞ!」「頼むぜ、父ちゃん」「おーっ」も頼もしくて微笑ましかったです。




 そして、そんな風に気合を入れていたのに、失職した時のショックな表情も良かったわ。わずかな表情の変化なのに、瞳と、うすく開いた口元から、すごく衝撃が伝わってきてすごいな〜と思います。




 幸ママ帰宅時の「いた」「いるよ」の言い方もかわいかったな。帰ったら、あんなんがいる暮らし、良いわね〜。ちょっと話はそれるけど、あの垂れ目ちゃんと暮らすのは、お料理の点ではそんなにハードル高くないかもね。




 冷凍の唐揚げを出しておけば、おいしいっと可愛いお顔で食べていそうだし。あとは寝起きスッピンでもツルツルお肌・バサバサくるりんマツゲの青年と、寝起きスッピンでも対抗できるくらいの美貌があればいいだけよ、皆さん、お頑張り遊ばせ。ふふ。あと完璧なプロポーション(バスト大きめ)も要るか。




 話を戻しまして。終盤、お家に来て、検査結果を話す奈良橋先生をまっすぐに見ている勇次パパのお顔が端整〜。そして、眞子ちゃんの「スカイ、帰ってくる?」の問いに「それは、もう少し」と言葉を濁した先生に、ちょっと目を見張った瞳がさらにツブラ〜。




 眞子ちゃんが「終わったんでしょ、しゅるつ?」と尋ねる傍らに映った、勇次パパのうつむきがちな端麗斜め顔アップもまた、場面の切なさを増していたと思います。




 スカイは、助からない、ということですか、も良かったな。あんなに一瞬だけ、かすかに眉をしかめるって、できないよ(←だから。あなたはやってみなくてよろしい)。




 先生と一家が重い話をしている団地の部屋には西日が差しこんで、それを受けた勇次パパのお顔だちは、白いTシャツ・パーカーのドレープの影とあいまって、ギリシャ彫刻のように美しゅうございました。




 来週はどんな表情が見られるかしら、それも楽しみ。




 ということで。長くてごめんなさい〜!