全開ガール 10話

 結構よ。前回から引きずってきた切なさも、やるせなさも、すべて最終回まで持ち越しましょう。そのかわり、最高の終わり方にして下さいましね。最終回の予告では、若葉さんが、ありがとう、若葉さん以外全員が、おめでとう、と口にしていた様子。どうか、胸にストンと落ちる、皆にとってハッピーで心温まるエンディングとなりますように。




 ということで、今回も変人の主観的感想を書きなぐりますけれど、今更ながら、ドラマサイトの予告程度のネタバレがあるので、ご注意下さいね。




 さて、今回、桜川先生も日向ちゃんの親権を廻って争っていたという新情報があった以外は(それも親子の関係や親のエゴ絡みの大切なエピソードだと思うけど)、9話ラストから10話予告で匂わされた哀しい予感が、そのまま現実のものに一歩近づいた、という印象の展開だったと思いますが。感動のフィナーレの前に、遊園地や海辺の美しい景色の中で、大好きなキャストの皆様、特に草ビーの胸を打つ究極の表情が存分に見られて、嬉しかったです。もう見収めだからきっちり心のカメラに収めまくってよ。ふふ(何笑てんねん)。




 さらに9話ラストで草太さんがそよ子さんを選んだ違和感からかしら、ビー太郎を失いそうな草太さんを陰で支える10話の若葉さんが何だかとっても素敵に感じました。リリカ・ビーにしっかり立ち会う遊園地でもそうだし。ビー太郎に辛い話をした遊園地の帰りなんか、草若ビー(若がオンブ)の3人が一緒にいるのがしっくり見えて、草アパートで待っていたそよ子さんの姿に、嗚呼!と現実に引き戻されたり。一人帰る若葉さんのパンプスのヒールが折れて、「なんでこんなどぎに。も、なんで。バカでねが〜」と座り込んでいるのとか、切なくて、やっぱり草若、草若ビーがいいのに、なんて思っちゃって。こういうのも、作り手の思う壺なのかしらね。あたくしったら単純。




 さ〜てさて、こんな、草若のことも、草ビー・リリカのことも、ビジネス関連の新堂先生による桜川先生の椅子乗っ取りのことも、最終回で一気に片がつくのね。きゃ〜、いったいどうなるの〜?!と思っていたら、ドラマサイトで最終回の予告が上がっていて、ビー太郎のことと、ビジネスのことは結構触れられていました。でも最終的にお話がどこに着地するか分からないものね。完全無欠の大団円が待っていると信じて、ドキドキしながら最終回を待とうっと。




 しかし、草若は最後には結ばれるだろうという大前提があるからいいとして、そよ子さんのことが気になるわ〜。脚本家さんが10話の草太さんはグダグダだけどヒーロー、的なことをどこかで書いていらして、若葉さんとビー太郎に対しては、その通り、と思ったのだけど。苦しみながらも彼らの幸せを一番に考えて、自分よりも彼らが一緒にいてもっと幸せになれると思う人の元へ押し出しているから。でも、そよ子さんとのことはどうなのだろうと。




 草太さんがそよ子さんに一緒にフランスに行こうと誘ったのは、正式に付き合っているばかりでなく、一応結婚の約束をした訳だし、まあ自然な気がするのよ。でも、その前に、やっぱり、草太さんがそよ子さんとつきあって、その流れで結婚の約束までしたことには違和感があるというか。それ自体が、まずちょっと不誠実で、草太さんには似つかわしくない感じというか。




 前回も書きましたが、当初、名前を出すだけの予定で、当のそよ子さんに聞かれて本当に付き合おうと腹をくくったのかなと思うけど。前回、それはないわね、と書いたものの、やっぱり、そよ子さんに関しては「若葉さんの為に、もう後戻りできないよう、のっぴきならない状態にまで自分を追い詰める為に利用したような、目の前にある、献身的に想いを寄せてくれる人の温もりにすがったような感じ」という印象をちょっと拭い切れないあたくし。




 草太さんが、一度決めたからには、そよ子さんに対して真摯に向き合う、そよ子さんを真剣に愛せるよう努力する、愛せると思うと、さわやかにトリオに告げても。今まで尽くすばかりだったけれど、初めてこんなに尽くしてくれる人に出会えて、これが正しい選択で、運命だったんです、と言って超可愛く笑っても。それは心の中に別の人がいる段階で言うことちゃうんちゃう?草太さん、どうしちゃったのかな?(しかも次回で草若ゴールなのに)と、思ってしまったわ〜。




 リリカさんが、草太さんをバチコーン、ビンタして、あんた、そんなツマンナイ男だったの?草ちゃんはそんなに弱くなんかないよ。とっても、とてつもなく強い人だもん!もう何のしばりもない今、恋も仕事も自分の好きにしていいんだよ!そうしてよ!みたいに叫んだのは、視聴者の代弁をしてくれた部分もあるのかしら。




 リリカさんは、草太さんが若葉さんを好きな事も知っていて、あの場で「若葉さんには若葉さんの未来があるんだよ。俺みたいな何も与えられない人間がそれを潰すようなことをしたって」と草太さんが言うのも聞いているから、視聴者目線に近い気もするし。




 しかしビンタされた草太さんのお顔がはっとするほど色っぽかったな。ちょっと乱れた髪とか、きれいなアゴのラインとか、憂いの伏し目とか、少し開いた口元とか。錦戸さんは、ビンタされたら(あたくし内)日本一よ!




 話を戻して。それでも、草太さんは、ビンタされた口元を押さえて「俺は元々こういうやつで」「だから俺は好き勝手に、そよ子さんを選んだんだよ」と哀しい目に自嘲・自虐の色をちろっとのぞかせて、うそぶいて、リリカさんをグッと見上げるのですわね。




 あくまで若葉さんの幸せを一番に考えて、何も与えられない自分が若葉さんの将来を決して潰すことのないよう、新堂先生の方へ、若葉さんの本来の夢の方へ、大好きな、大切な、若葉さんを押し出す心積もりなのね。それが男としてベストの道、ということで。




 でも、そよ子さんに対して、それはどうなの?というね。明らかに若葉さんが好きな状態でそよ子さんと正式に付き合っている草太さんが、いわゆるグダグダだと周りも思っているようだし。




 草太さん自身も、そよ子さんに対して不誠実の自覚がないことはないだろうと思うのですが。もし不誠実の自覚があるとすれば、「ズルイ大人なんです」の時以上に凹んで然るべきな気がするけど、そうでもないような。草太さんは、自分さえ想いを封印して、一生懸命努力すれば、すぐには無理でも、時間はかかっても、お互いをもっと知っていけば、いつかお祖母ちゃん法に反した嘘も真実に変わる、きっとそよ子さんも自分も幸せになれると純粋に信じていて、そんなそよ子さんへの思いもまた、一つの真実の形だと思っているとか?




 とりあえず、後、最終回を残すのみの、今の時点で、フランス行こう、結婚しようと言っている草そよのお二人のことを、草若が結ばれるであろうラスト一回で、どうやって片を付けるのか、すっきり納得ハッピーに終われるのか、めっちゃくちゃ興味ある!と思っておりましたら。




 再びドラマサイトの予告によれば、(ネタバレご注意)








 「若葉の結婚式当日にフランスに発つ、自分がいないほうが若葉のためだから、という草太の言葉に、そよ子は、草太の本音を感じてショックを受ける」とあったわ〜。やっぱりそよ子さん、可哀想だけれども。草太さんの本音に気付いたのなら、ここは一つ、大好きな草太さんの幸せを一番に考えて、行動を起こして頂いて。かつ、お話的には、9回ラストからの草太さんの行動も許せる、ないし、弱くてカワイイと、そよ子さんも、視聴者も思えるような後味を残して頂けると助かるな〜と思います(←相変わらず何目線やねん)。




 そして前回の予告で(一時的にストーリーから離れ)キュンとした草そよハグは、やっぱり、そよ子さんが抱きついてきたのに草太さんが返したものだったし(草太さんの目も空虚で哀しかったし)、ちょっぴり肉食化した草太さんのハートのある能動的ハグやチッスも、見られるなら、最終回なのね、と楽しみにしております。




 しかし、これもドラマサイト予告によれば、ビー太郎は本当にニューヨークに行ってしまうようだけど、マジでか?もう戻って来ないの?かつてフレンチの道から逃げた草太さんが、まっすぐで一生懸命な若葉さんの影響を受けて、誰かの為とかではなくて自分の為に再びフレンチの道に挑戦するのは素晴らしいことだけれども。せっかくのイクメン設定だし。イクメンとフレンチの道は絶対両立不可能なの?オープニングの4人が一緒にいることはもうないの?というあたりもドキドキしながら見届けたいと思います。




 というところで、今週の草太さんを書いていこうかなと。今回は頭から行こうかしら。これ書くのも今回を入れてあと2回かと思うと感慨深いです。




 まずお弁当販売の草そよビーと若葉さんが会うシーン。9話衝撃のラストの後、初めて会ったのかなという微妙な感じで「あっ」と見つめ合う草若が切ない。ちょっと地味ですが、と渡されたクリスタルキラキラの招待状に息を呑む草太さんのお顔が、一瞬辛そうだったのも切ない。その後は本当に3人で家族然としてカワイイ笑顔で招待状を見ていたようだけど。で、そこをリリカさんに目撃されるのね。 (ちなみにお茶の上大附属小は、某有名国立女子大学の付属校のことだとすると、小中は男子もおんねん←他地域の方向け豆知識)。




 それから、リリカさんから、ビー太郎の親権取得の代理交渉を引き受けたと、若葉さんが告げたル佐藤のシーンも印象的でした。動揺してちょっと激昂してすぐリリカさんに電話しようとした草太さんが、ビー太郎の本当の幸せを考えて来たのか、俺は今まで…みたいに失速して(ズルイ大人なんですの泣き顔回想シーンが入って)思い留まる表情の変化がすばらしい。




 「もし、俺、やだって言ったら」「法的にはあなたの方が有利かもしれません。でも話し合いが長引くようなら、ビー太郎君を調停の場に巻き込むことになります」で傷ついたような涙目を見開くのも素敵。そしていつもの草太さんの口調に戻って、分かりました、少し考えさせて下さいと、脱力したように小上がりにへたり込んで、ビー太郎が…ビー太郎が、いなくなる?と一人つぶやくちょっと猫背な哀しい背中も胸を打ちました。あそこは安兵衛さんでなくて、錦戸さんの背中が良い感じね。




 そして、草太さんはリリカさんに、一日ビー太郎と過ごす時間をあげることにしたのだけれど。カワイイ笑顔で、でもちょっと寂し気に、若ビーリリカを遊園地に送りだすル佐藤のシーンは。リリカさんに言う「今度こそ皆で一緒に答え出そう」「じゃ、夕方迎えに行くから(キラースマイル付き)」とかの声音が優しくて、こういうのも聞き収めというか、しばらくは聞けなくなるわね〜なんて、ふと思ったりしました。




 そして、あいつが誰といるのが一番幸せなのか、ちゃんと見て若葉さんの目で確かめてほしいと頭を下げる草太さんの瞳は、真摯で素敵でしたわね。ここでも垂れ目度がいつもより増していたような。あの大きな垂れ目のアップをたっくさん見られる日々ともお別れなのね〜(←と、何かと名残惜しむモードのあたくし)。





 その夕方、遊園地に迎えに行くシーンでは、(リリカさんは母親としての自覚が)「はい、あると思います」なんて可愛く言った草太さんが「あなた、そんな正直じゃ負けるわよ」と桜川先生に呆れたように一喝されて笑うのもナイスでしたし。草若の「あの、どうでした?ビー太郎」「愛情溢れる親子でした」「俺って良い父親ですか?」「良い父親だと思います」「リリカは良い母親ですか?」「はい。良い母親だと思います」「そ、そっか」のクダリも、シンプルなセリフを淡々と重ねていくようなんだけど、表情とか間とかで、深い思いが色々こもっている感じが伝わってきて、二人とも良かったわ〜。




 草太さんに関しては、「俺って良い父親ですか?」の前に、少し恥ずかしそうに、ちょっと笑ってお顔ぽりぽり掻いたりするのも、「リリカは」で息を吸って「良い母親ですか?」と息を吐き出すように言うのも「そっか」と、かすかに笑うのも(ちなみにここも垂れ目度増だった←しつこい)妙にリアルだと思いました。




 そして遂にビー太郎に辛い話をする草若ビーの遊園地シーンは、今回あたくし一番印象に残ったかも。観覧車で「うわ〜すごいぞ、おとう」とビー太郎がおとうのシャツをちょっとつかむようにして。「あっあれ、おかあと乗ったぞ」「ん?どれだ」「あのコースター。あっあれも乗った」「そっか。楽しかったか」「うん、チョー楽しかった」「んふふ、良かったな」の草ビーが可愛すぎる。そんな草太さんの甘い癖声と優しい横顔の笑顔が、静かに消えていくのが切なすぎる。




 そして、次、あれ乗ろう!と無邪気に走っていくビー太郎に、いよいよ話さなくては、の草太さんのお顔が美しくも哀しい。「なぁ、ビー太郎、おかあさぁ、やっぱおまえと一緒にニューヨーク戻りたいんだって」「えっ?」「な、おかあのこと好きか?」で、早くも涙目な草太さんが切ない。




 「うん、でも、おとうと離れたくない」「それでも、本気で選ばなきゃいけないんだよ」で、ほぼ涙声なのも胸を打つ〜。(そして、数多くのベストアングルズの一つ・ホクロサイド斜め顔が切なカッコいい。涙を堪えるようにぐっと目に力を入れるのも、ビー太郎を気遣わし気に見下ろすうつむき顔も)。





 そして「そんなの…。おかあは、おかあ。おとうは、おとう。選ぶなんてできない」と泣くビー太郎に、何とか涙をこらえるように視線を泳がせて、鼻をすすって小さくうなずく草太さん。(しつこいようだけど、このあたりのお顔立ちは、さらに切なカッコよさ全開!)




 「じゃあ、おまえを一人前の男と認めて聞くぞ」としゃがんでビー太郎目線に合わせたドアップがまためちゃくちゃ男前(こんなんばっかりでごめん。でも、本当に素敵)。




 それからビー太郎の本当の幸せを思うが故に。「守ってあげたいの、誰だ?」「傍で守ってあげたいの誰だよ?」と少し首を傾けて哀しい垂れ目で畳みかけるように、ちょっとビー太郎を追い詰めるように問いかけるのも、胸に迫りました。




 そんな草太さんに「それは…それは…」と涙をぽろぽろ流してえんえん泣くビー太郎。そんなビー太郎を心底、切な気に、愛し気に、涙をいっぱい溜めた目で見つめて、フッと笑って、抱き寄せる草太さん。小さい手でおとうのシャツの腕をつかんで泣き続けるビー太郎。「もう、いい。それがおまえの答えだよ。泣くな、笑太郎」と言いながら、たまらずこぼれた涙を拭って笑う草太さん。




 もうあのあたりすべてがグッときました。本当にすばらしい。天才俳優のお二人に良いものを見せて頂きましたわ。それと、草太さんはいつも、ビー太郎っていうのに、笑太郎と本名呼びで、なんかやっぱりガチなんや〜とか、それにもちょっと胸を衝かれたりしました。(と思ったんだけど、勘違いだったら笑っといて。ちょっと耳ポンコツだし)。





 しかし、ここではまだ終わらず、このあと草太さんがビー太郎をリリカさんの元へ押し出す為に心尽くしの芝居を打つシーンが続くのですね。これがまた圧巻でしたわね〜。




 まだ泣きじゃくっているビー太郎の手を引いて、若葉さんの元へ戻ってきた草太さん。「やっぱり母親といたいようです」と告げる草太さんに「おいら、やっぱりおとうといる!」としがみつくビー太郎。一瞬の後、ちょっと視線をはずすようして、それを振り払い、「甘ったれんなよ」と巻き舌で言う草太さん。驚くビー太郎。




 再びしゃがんで目線を合わせて、ビー太郎の腕をグイっとつかんで「いいか。良く聞け。俺とおまえは血もつながってないし、元々は他人なんだよ、他人。親子なんかじゃねぇよ」と吐き出すように言う草太さん。はじかれたような顔のビー太郎。




 「だから、おまえは、おまえのしたいように、おかあと行けよ」「でも、そしたら、おとうが」「俺は、おまえなんかいない方が気楽だし、イクメンイクメンって正直キツイし、面倒なんだよ」「うそだ!」「うそじゃねぇよ。俺な、おまえ育てるために色んなこと我慢して犠牲にしてきたんだよ」「うそだ!」「いいか、良く聞け。俺は、俺はな、おまえが邪魔なんだよ」こぶしを握り締めて泣くビー太郎。




 ここでも大小お二人の表情がすばらしすぎて、さすが天才俳優のお二人!と思いました。ビー太郎は「親子なんかじゃねぇよ」と言われた時のお顔にはっとしました。何て書いたらいいか分からなかったから、はじかれたような、と書いたけど、何ともいえず良い表情だと思いました。泣きもすごいし、たいしたおチビさんだわ〜。




 草太さんは、ビー太郎をリリカさんの方へ押し出すために、珍しく「甘ったれんなよ」なんてちょっと巻き舌も駆使したりして(錦戸ファンとしては耳馴染みがあるというか、ちょっと懐かしいけれども)。「他人なんだよ、他人」なんて偽悪っぽく頑張ってはったけど、哀しい瞳が潤みまくりだし、唇ピルピルしているし、「おまえが邪魔なんだよ」の前から、涙こぼれちゃっているし。若葉さんにドヘタと評されても仕方ないかしらね。でも、そんな草太さんがめっさ愛しい!




 ビー太郎をオンブした若葉さんと草太さんが帰る橋の上は、「あれ無理ありましたよ」とクールに、でも優しく言う若葉さんが素敵でした。さっきも書いたけど、やっぱりあの3人がいいな〜と思えたシーンよ〜。草太さんが、「あんな底意地の悪いことを言うようになったのは、若葉さんの影響です」なんて言っていたけど、「おまえが邪魔」は新堂先生から直に取り入れたものよね。そして、「ビー太郎君は全部分かってると思います。あなたがわざと嫌われようとしていることも、きっと」と言う若葉さんが、またまた優しい。「俺、そんな演技ヘタでした?」「えぇ、ドヘタです」のあたりの雰囲気も良いわ〜。




 (そして実際ビー太郎は分かっていたのですね。後日保育園で若葉さんに言う「若葉、おとうを頼む。おいら今日な、おとうに言ったんだ、『なぁおとう、おいらもおとうなんか邪魔だぞ。でもどんなに離れていても、おとうはずっとおとうだからな』」が泣かせる。そしてカワイイ。ここの回想シーンでびっくりしたり、二カッと笑ったりしている草太さんもカワイイ。というところでお話を戻して)。




 そうやってアパートに帰ってきたら、そよ子さんが待っていた訳ですけれど。ビー太郎のことを察したそよ子さんに、これでせいせいしたとか言って座って、草太さんはヘタなお芝居を続けようとするのですね。でも、すぐ、涙ぐんで、へへっと笑って、お顔ぽりぽり掻いて、やっぱ無理あんな〜俺、なんて、泣かれたら、そよ子さんだって、誰だって、後ろから抱きしめたくなるわね。そして、そうやって泣きながらも、ダンゴ虫イレブンに思わず笑う草太さんがキュート。泣くのより笑うほうが演技的に難しいらしいけど、錦戸さんは、笑いも、もちろんイケルのだ。で、この後、そよ子さんの「結婚して下さい」に笑ってコクっとうなずくのだけれど。それ、もっと時間経って互いにもっと知ってからちゃうん〜と違和感を拭えないあたくし、ということは再三書いた通りです。




 それから一番星〜夕景の美しい海辺シーンは、もう一人の天才おちび日向ちゃんの泣きにまたまた舌を巻きました。この人もたいしたおチビさんだわ。ちなみに走ってくるビー太郎を草太さんが膝をついて抱きとめるのを、再び見られたのも嬉しかったです。あれとってもカワイイ。さらにそのままビー太郎を至近距離から見つめているおとうの横顔の鼻〜口元ラインがキレイ!大きな濡れ垂れ目も人目を引くけど、それだけではないのよね〜。そして大人たちよりしっかり将来を見据えているおチビ二人が結婚の約束をする傍らに佇む草若が切ない。




 そして終盤、ビー太郎の寝顔に「俺がおまえにあげたと思ってたけど、俺がもらってたんだな、笑顔。おまえにいっぱい教わった。ありがとな。俺の子供になってくれて」と言うシーンも、しみじみとしてすごく良かったです。草太さん、また涙声だし。7話だったかで、育てるって難しい、親も子供に育てられて成長する、ビー太郎くんのお父さんもそうかもね、みたいな桜川母子の会話があったと思うのだけど、その時は割りとありがちなフレーズ入れてきたな、と思ったの(あんた誰)。それが、10話まできて、この草太さんの演技を見て、あのフレーズがリアルにすごく血の通った感じに今は響くわ〜、すっばらしい!と思いました。そしてビー太郎のオデコに自分のオデコをくっつける草太さんなんか、もう切なくてかわいそうで、やっぱり草ビーを引き離さないで、と改めて思いました。




 ラストはそれぞれ別の人とハグする切ないシーンで終わって、とうとう来週は感動のフィナーレね!きゃ〜どうなるのどうなるの〜!!というところで失礼しますが。これ長すぎたんじゃない?それならどなたか教えてね。