陰陽屋4

 4話も面白かったです!初期の頃の邪念もなく、もうすっかり物語の世界に浸って楽しんでおりました。



 今回、いつもはすべてを見越して余裕コいているような祥明さんが、



 祥明さんの手に爪は立てるわ、つかんだ祥明さんの手でドンっとテーブルは叩くわ、鬼気迫る目力で激昂する佐和さん、じゃなくてキミ子さんにビビったり、



  (30歳までに結婚できると言った)「責任を取ってあなたが私と結婚してよねっ!!」なんて無茶なことを言われ、「えっ?!」と目をむいてマジでビックリしたり、



 その後「相変わらず、あなたの怒った顔は最高に綺麗ですよ」とかホスト商法で、笑って体勢を立て直そうとしても「騙されないわよっ」と封じられて焦ったり、



 珍しく困り眉で動揺する表情を見せたのが新鮮&キュートでしたわ。



 (ちなみに最初ニコヤかだったのに、まさに掌を返してムギュウって祥明さんの手に爪を立てるキミ子さん、おっきなヤバイ目もコワさ全開で見事でしたわ。さすが関さん)



 しかし、そんなキミ子さんの一件もまた祥明さんが、何やら鮮やかな嘘をついちゃったりもして、サクッと丸く収めてしまうのですわね。



 嘘も方便というか、既にキミ子さんの中にある答えは正しいよ、と背中を押す嘘というか。ああいう嘘もありか〜とハッと致しましたわ。



 アタイが勝手に思っているだけだけど、特殊なケースを除いて、大概の大人はあんまり積極的に嘘はつかない気がするの。一度嘘をつくと辻褄が合わなくなったりしてメンドクサイから(メンドクサイって、あなた)。まぁ、言わないでも良いことは黙っとこ、止まりで。



 でも、「菅原さんは私が社長の娘だから結婚するんだ」と悶々としているより、祥明さんの作り話だけど「最初は社長の娘だから付き合い始めたけど、だんだんマジになって、社長のこととか関係なくプロポーズしたんだ、同僚の人にそう言ったんだ」と思ってハッピーに笑えたら、キミ子さんも幸せだし。



 菅原さんの本心は分からないけど、もしキミ子さんを社長の娘としてしか見ていなかったとしても、そんな風にニコニコ笑って幸せそうなキミ子さんと結婚したら、カワイイ人だな〜と思ってラブラブになるかもしれないし。娘夫婦が幸せで、菅原さんが仕事も頑張れたら、父として、社長として、キミ子パパもハッピーだし、ひいては会社従業員も、その家族もハッピーかもしれないし。祥明さんの嘘は皆をまるっと幸せにするかもね〜。



 もし、キミ子さんがそれは嘘だったと知る時が来ても、その時幸せだったら、それは割とどうでも良くなっていそう。祥明さんも言っていたように、恋愛感情に嘘も本当もないし。なんてね。



 ということで4話も笑ったり、まあカワイイと喜んだりしながら、ハッとしたりちょっと考えたりして、心もほぐされた良いお話でありました。




 さて、今回は祥明さん素敵ポインツをできるだけたくさん書いてみようかと。ここまでに書いたところは基本的に割愛する方向だけど、長いから、読まないほうがいいよ。へへ。そして登場人物すべてがすばらしいけど、係の者につき、ほぼ祥明さんのことばかり書かせて頂きますね(←今更)。




 さて、冒頭、無烏帽子・無眼鏡・白狩衣でテケテケ歩いてくる祥明さん。ふにゃ〜っと笑って「今日も暇だね〜、キツネくん」とのんびり言うのが、もうカワイイ。手にはゲットした呪術目録の初版版。「お値段たったの8万円!」と、大きな目を真ん丸にしてご満悦なのが面白キュート!



 でも、そこへ秀行さんが重い話モードで来ると、ほんわりキュートだった表情がピッとシリアスになるのも胸を打つ。真顔も力を持つ人ね。



 そんな秀行さんに「とっとと帰れ」と言い捨て、店に入り、気だるげにソファーにあおむけになるシーンもピンナップ状の素敵さ。憂いの瞳で前髪をワシワシ掻き混ぜたりする、切ない表情もナイスだったし。あんなお顔しちゃって、祥明さんの抱えているものっていったい何なんでしょうね〜。



 続いて、例のヤバイ目のキミ子さんのクダリ。手相も時と共に少しずつ変わると聞き「皺が増えるってこと?」と言うキミ子さんに素敵に二カッと笑った後、指輪の痕に気付く表情が良い感じ。




 そして、激昂するキミ子さんをホスト商法でかわそうとして「だまされないわよ」と言われた時の「ダメか」みたいに観念したお顔も、夜にまたご相談しましょうと帰ってもらった後、くったり座って「焦った〜」と脱力する様子も、「とにかくこのまま放っておく訳にはいかないな、あの目はヤバイ」と心底ヤバそうに言うのも、




 「分かった。俺も結婚相手探し、協力する」と出て行こうとするキツネ君に「おい、どこ行く?」と聞く軽妙な言い方も、商店街の皆に頼んでみるというキツネ君の言葉にキレイな長い指で顔を一撫でして「ヤな予感がする」と言う長マツゲ・片眉上がりのお顔(ドアップ)も、どれもすごく良かったです。ちなみに、あたくしラスフレ以降片眉上げを練習しているけど、まだできないのよ。どうしても左右の眉が連動しちゃって(だからあなたはいいんだってば)。




 その夜、先走る良い子・キツネ君(カワイイ)と世話焼き・商店街の皆さん(全員ラブリー)による「商店街・独身男総選挙」開催中の狐火。カウンターで再び激昂して立ち上がったキミ子さんを、眼鏡の奥のツブラな瞳で見上げて「100%当たる占いなんてありません」と高めの声で言うあたり、すっかり祥明さんっぷりが板についたな〜なんて思いました(何様)。




 (じゃがいも?秀行さんも、秀行さんに告られてゼーゼー言っている路子先生も面白かった〜。肉ジャガで助け舟を出す懐の深い源次郎さんも素敵。沢崎夫妻も一朗太さんもナイス!)。




 それから、「出かけるぞ!キツネ君」、「近くの公園で呪いの藁人形が見つかったので処分してほしいそうだ」のシーンも、その公園でお祓いをするシーンも、ナイス祥明さんだったと思います。呪術の唱え方も印を結ぶ仕草も、より堂に入ってきたかも。胡散臭くも端麗。藁人形を木からガッと外すのとか、いちいち、かっけ〜し。




 その藁人形から出て来た紙には路子先生の名前が!ということで。狐火で、その藁人形を前に座る祥路瞬の3人。「どうなるんですか?あたし」と泣かんばかりに路子先生が言った後の「…聞かないほうがいい」「死ぬの?」の祥瞬の連携がすばらしい!そして、恨んでいるのはいったい誰だろう、元彼?という流れで「きちんと自分の過去と向き合ってみろ」とか路子先生に尊大に言うのも、源次郎さんには敬意を払いつつ懐いた様子で話すのも、ナチュラルで素敵な祥明さんでした。




 しかし元彼は該当なしということで、ひょっとして路子先生を恨んでいるのは昨日のキミ子さん?路子先生が祥明の彼女だと思っているから?という話になり。源次郎さんが「そう決めつけるもんじゃねぇ、顔を見て話さなきゃ人の気持ちなんて分からねぇもんだよ」なんて味なことを言い(そうよね〜。だからメールとかだと真意が伝わらないこともあるよね)。




 確かにそうですよね、と言って「この際直接聞いてみるか」と笑った祥明さんは、路子さんと共に、祥明さん的には初披露の紺スーツ姿でキミ子さんの会社を訪れます。「狩衣で来たら通報されるだろ」って。ふふ。確かに。




 で、この紺スーツの祥明さんが、名刺で名前見て、見知らぬ人に「清水さん?ご無沙汰しております〜」なんて、世慣れた様子で話しかけるのが、実に目覚ましかったわ。「一度こっちの方もご一緒して」なんてゴルフのカッコなんかして、「どうですかお仕事のほうは」なんちゃって。錦戸祥明さん、見事に、調子の良い営業マンに見えたと思います。しかも女性にも同様に話しかけちゃうし。ファーストネーム呼びだし。さすが祥明さん。




 前髪有・紺スーツの祥明さんは、この夏見倒した掛水君とビジュアルは同一だけど、ちょっと空気の読めない実直な掛水君とは全然違うわね。まったく別人だ〜。良い俳優さんだから、同じツクリでも、そんなん演じ分けられて当然ですし。そもそも、どんな人にもなれちゃうから、素が人見知りさんだろうが、調子の良い営業マン(を演じられる祥明さん)になりきるのなんか、お手のものだと思うけど。あれは祥明さんだと知りつつ、まあ、面識のない方にご自分からあんなにぐいぐい行っちゃって、でも世慣れた錦戸さんってちょっとフシギ、なんてファンならではの感慨に一瞬浸ったりした印象的なシーンでした。




 「先に名前を呼ばれると、誰か分からなくても会話を続ける社会人の習性」を路子先生にしたり顔で説く祥明さんも、ナイス&キュートな「こいつちょっと腹立つわ感」で結構でしたわ。




 そして仕事を終えたキミ子さんを拾って、女子会でにぎわう店内に座る3人(女子会が今回モチーフの一つみたいね)。真ん中が祥明さん。ここでキミ子さんは藁人形疑惑を即座に否定し、それよりショウ、責任を取る約束よ、分かってるわね?的なことをまた言うのですが。紺スーツのままなんだけど、甘さ全開ビジュアルのせいもあってか、そんなキミ子さんに応じる祥明さんのホストっぷりが、すごく良かったかも。




 キミ子さんの手を取り、甘く色っぽい、すくい上げるような目で、ちょっと甘えたようにしゃべって、ニコっと笑うのがキューテスト。「ショウがこんな女好きになる訳ない」「こんな女が好きなのよね?」なんて、立ち上がって言い争う女性陣を、メッチャ大きいクリクリの垂れ目で見上げて、小さくコクっとうなずいてニ〜って笑うのもラブリー。




 いいわ、二人が本当に恋人同士なら身を引く、ということで、それを確かめるべくキミ子さんの監視付き・遊園地デートが行われる訳ですが。またまたカワイイ私服&眼鏡でスムージーみたいなのをストローでチューチュー飲んだり、つっついたりすくって食べたりしている祥明さんが小動物状の愛らしさでした。かと思うと、ジェットコースターにでも乗るか、「いいから行くぞ」なんて俺様っぽく言って(きゃ〜)腰に手を回したりして(きゃ〜)。バッグでバチコ〜ン頭張られる祥明さんが面白キュートでした。




 
 かくして、二人の仲は嘘とバレ、また責任うんぬんの話になり、分かりました、ではもう一度だけ手相を見せて下さいと言う祥明さん。この二回目の、というか最後の恋占いのクダリで、手相を見ながら祥明さんが、菅原さんからのプロポーズのことや、社長令嬢キミ子さんの迷いなんかを明かしていくのですが。





 主演だけに祥明さん、セリフがそりゃ〜多くてしゃべりっぱなしだけど、セリフ回しも説得力も表現力も(烏帽子姿の端麗さも)ますますパワーアップした気がしました。時々声をしゃがれさせたり、「ま」と発音する前のお口になったりするのも(汲み取って〜)、良い感じにハマっていたというか。




 「あながち間違っている訳でもありません」の言い方とか、「○○○呪われてます」のバリエーションの、鼻に皺を寄せてイヂワルに言う「ドン引きするほど呪われてますよ」とかも、好きでしたわ〜。




 そして、問題解決に向け、キミ子さんの中にある答えをクリアにする為でしょうかしら。手相を見て確信した、その菅原という輩はお父様の権力が欲しいだけで、あなたのことなんかどうだっていい、だから私が責任をとりましょう、キミ子さん、私と結婚して下さい、なんて言う祥明さんの(本気じゃないけど)真摯な表情がかっけ〜。




 「えっ?」と驚いたキミ子さんに「どうしたのですか?あなたが望まれていたことですよね?」「まさか菅原さんが好きだなんてバカなことは言いませんよね?止めたほうがいい。愛のかけらもない結婚をしても後悔するだけです」なんて強い目と口調で畳み掛けるのも素敵だ。




 それでも菅原さんを信じたい様子のキミ子さんに、「私は父親と親子の縁を切って会社も辞める。それでもあなたは私と結婚してくれる?」と聞いてみたらいい、「その瞬間、彼はあなたから離れていくはずですけどね。あなたにその勇気がおありですか?」なんて一見憎々しい感じで言い募るのもイカス。





 …結局キミ子さんはそれを菅原さんに聞かないのですね。菅原さんにどう思われていても好きだから。社長の娘だからでもいい、結婚したいから。そしてキミ子さんはプロポーズにyesと答え、菅原さんも大喜びに見えたけれど。




 後で、聞く勇気がなかったのだと、オサレなカウンターで話すキミ子さんに、それはそれで純粋な恋愛感情だと思いますよ、それに私は同僚の方から菅原さんの本心を聞いていたのです、菅原さんの気持ちは本物ですよ、と言う祥明さん(←真摯な表情と優しい言い方が素敵)。嬉し涙を一筋流してありがとう、と言うキミ子さん。また感謝されて一件落着ね〜。



 (ちなみにこのあたりの、素性を知らずに褒めてくれたのはショウが初めてだった、という回想シーンのホスト・ショウさんが、かっけ〜!)




 私も結婚してもいいと思ってましたよ、キミ子さんはお金持ちですしね、とかまたテキトーなことを言いつつ、「ご結婚おめでとうございます。末永くお幸せに」と言う目はやっぱり真摯で優しい感じだったけど。





 菅原さんの本心を聞いたというのは嘘だと、続く狐火シーンであっさり祥明さんが明かすのですね。この嘘についても、なるほどね〜と思ったというのは、最初の方に書いた通りですけれど。呆れて、恋愛なんて答えのない曖昧なものに夢中になる気がしれない、と言う路子さん。




 ここの流れで、出会いが無いとか言っている世の女性たちは、気を使わない相手ばかりで楽しくて当然な女子会をやっているより、逆ナンでもして真剣に誰かに向き合ってみたらいい、なんて話す祥明さん。路子先生も大怪我するつもりで恋愛してみたら?と言うけれど、話がピンとこない、「だって私、女子会も誘われませんから」と哀しく言う路子先生が面白キュート。




 そしてラスト、藁人形の仕掛け人(だと祥明さんが軽やかに見破った)珠希さんに、ちゃんと呪詛返しを防ぐお守りを渡し。ごめんなさい、これからは正面からショウと向き合うから、と言う珠希さんを「それより」とさらりとかわして「たまにはどうですか?路子先生と女子会?」なんてドアップでキュートに笑う祥明さんは、女子会にも誘われない路子先生のことも考えていて、やっぱり優しいや〜んなんて思っちゃったりしました。腹黒いような、良い人なような、実に魅力的な人ですわね。





 ということで、書き出したらキリがなくて、あたくし的には体力勝負だった素敵ポインツ書き散らし(勘違い満載だと思うわ、ごめんね)、これでもまだ、書き切れない部分がたくさんありました。恐るべし、座長・錦戸祥明さんの吸引力。次回も楽しみ!