陰陽屋5

 いや〜、哀しくもロマンチックな、心温まるお話で、五話もすごく良かったです!



 最初、チャラくてコずるそうに見えたユウスケくんが、その実、めっちゃエェ子なアルクトゥルス青年と分かって、ジ〜ンと来ましたし。




 約束の星を見ることなく儚くなってしまったスピカ乙女・エミさんもリアルに儚げで、胸に迫るものがありました。




 今回、みどりさんの勤める病院の、存亡もかかる幽霊騒動解決に乗り出した祥明さん。それは、個人ではなく組織である病院が「太客(ぽっちゃりチャーミングでなく(ふふ)、大金を使ってくれる良いお客さん)」だから、とか腹黒系なことも言いつつ。




 例によって鋭い洞察力で、素早く幽霊の正体を見破っていた祥明さんが、




 「この部屋ビンビンに幽霊いますね!」のクダリで、エミさんに見せてあげられなかった春の夫婦星を、ユウスケくんがエミさんの亡くなった時間に来て天井に描いていたのでしょう、と謎解きをした後、




 「夜のにこにこボランティア教室」を開きます、と子供たちを呼び入れて、天井の星を見せるあたり、




 ユウスケくんが描いたのではなくて、これは幽霊になったエミさんが、子供たちの為に残してくれたものです、と言うあたり、


 

 ユウスケくんに、アルクトゥルスはスピカに向かって移動して、いつか本当に夫婦のように並ぶ、あなたがずっと思い続けていれば、その思いは届くのではないでしょうか、と言うあたり、



 
 鮮やかなだけでなくて、温かいやり方だな〜と思いました。





 病院の依頼に応えただけでなくて、真央ちゃんの、エミ姉ちゃんの幽霊は、無理に連れ出したユウスケくんに謝ってほしくて出てきたのだ、という誤解も解き、



真央ちゃんにも、オルフェウスみたいに後追いを考えていたユウスケくんにも、生きるハリみたいなんも与えたというか。真央ちゃんは、リハビリ頑張って、エミさんのかわりにユウスケくんと星を見に行くという目標ができたし。ずっとエミさんを思い続けるであろうユウスケくんも、勝手にいなくなったりしないで、真央ちゃんに星を見せに行くという約束を果たさないといけないものね。




 やっぱり陰陽屋さん、良い人かも。



 しかも入院中の子供たちもちゃんと喜ばせてもいるのですわね。



 冒頭、祥明さんは、子供に何か教えたり、遊んだりするなんてメンドクサイとか言って、瞬太くんを使って、ご自分は(男前なお顔で)銭湯に浸かったままのエコモードで、その役目を路子先生にスルッと負わせちゃったけど。




 何やかんや言って結局、子供たちのことも考えているという。初回の狐つき事件でもそうだったけど、やっぱり祥明さん、子供にも優しいかも。




 さすが、にこにこボランティアさん。胸のピンクのブタさんは伊達じゃないわね。(って、あの折紙の名札、愛らしゅうございましたわね!「しょうめい」なんちゅうてな。狩衣・烏帽子の端整なお顔立ちで、ピンクのブタさんというのがまた何ともカワイイ!終盤、子供たちを呼び入れる所で、自ら胸元にペタンって貼り付けるのもキュートでした!)




 こうして今回も、省エネかつハートウォーミングな切り口で、見事に騒動を収めた祥明さん。みんなが喜んで、ユウスケくん、そんなん病室の天井に描いたアカンやろ的な話になっても情状酌量されるかしら。エミさんも微笑んで、天井の星を見ていたかもね。路子先生が見た影も、ひょっとしてエミさんが出張していたとか…なんて、そりゃないわね、あれは狐火関係っぽい?とかなんとか、楽しく色々考えたりした朔さんでした。





 ということで、今週も祥明さんの素敵ポインツを書き散らそうと思いますが。また長いので、暇を持て余して泣きそうな方のみご覧になってね。例によって、勘違い多数だと思うわ〜。ザル頭だから、ごめんね。




 さて、冒頭、病院の事務長が、みどりさんと共に相談に来るシーン。陰陽屋さんには、およそ不似合いな感じの「にこにこボランティアさんとして来てもらえば」発言に、祥明さんが「へっ?」というお顔になるのも。子供を楽しませてくれればいい、「火をボーってやったり、水がピュー、とか色々できるんですよね?陰陽師って」と無邪気に笑う事務長に、また片眉上げて「火がボーで、水がピューですか」と困惑気味に繰り返すのも結構でしたわ。




 続く狐火、「太客」のクダリ。「いらっしゃいませ、今日もぽっちゃりチャーミングですね?…(カメラ目線で)違う!」のホスト・ショウさんが、面白い。そしてかっけ〜!!「子供に何か教えたり、遊んだりするなんてメンドクサイ」の本当にメンドクサそうな様子や「打ってつけのやつがいるだろ」のちょっとワルイ目も言い方も良かった〜!




 そして、祥明さんの思惑通り、路子先生が私もやります、にこにこボランティア!と言いに来た、明神湯。お湯につかりながら、「ああいう自尊心の塊みたいな人間は褒めてやれば勝手に踊り出すもんなんだよ、褒め言葉っていうのは、直接言われるより第三者から聞いたほうが真実味を増す、より効果的な手段を選んだまでだ」なんてうそぶくのも、なるほどね〜、でも相変わらず尊大だこと、という感じで、ナイス祥明さんでした。また、あの青年は入浴シーンに打ってつけなのよね〜。服とか髪とかの演出要らずで素が男前、お肌もツルツルだから。




 その路子先生がバリバリ本格的に子供たちに科学を教えている間、ピンクのブタさん名札着用で問題の病室で魂鎮めの儀式を行い、壁や天井に霊札を張った祥明さん。烏帽子姿がますます端麗。ほぉほぉ言って、天井を見上げるクリクリの目なんか本当にきれい。なんて目の大きな青年だ!そして、リハビリ室でぼんやり外を見る真央ちゃんの車いすの背の、エミ姉ちゃんの手作り紙芝居に気付いて、薄く口を開ける表情なんかもナイスでしたわ。




 さて、その初めての課外授業が不評で、狐火でくだを巻いた路子先生、幽霊なんているわけない!と言い捨てた後、階段から足を踏み外し、病院に運ばれるのですが。そこで真央ちゃんと一緒に「幽霊」に遭遇、焦って「出たんですよ。またエミさんの幽霊が。今すぐ来て下さい!」と電話してきたのに、祥明さんがのんびり笑顔で「メンドクサイから明日行く〜」と言うのが面白キュート。





 その頃、祥明さんは、狐火で、源次郎さんと囲碁を打ちつつ、「キツネくんの生みの親は?」「占いや陰陽道に詳しいのは何故か?」と腹の探り合いの最中だったのですが(←祥明さんの碁石の打ち方も、杉様との対峙も、より堂に入ってきたかも (何様))。源次郎さんが電話に出た時にふと目に入った御位牌を注視して、電話、路子から、と源次郎さんに言われて、ふと我に返る感じもナイスでしたわ。




 次の日、日曜の朝から仕事とは、まったく困った幽霊ですね、なんてブツブツ言いながら、問題の病室にいる祥明さん。コートに眼鏡のオフ服で、天井から剥がれた霊札をいきなり手で囲いを作って覗き込む様子が、ちょっと頑是ない子供みたいでキュート。そして顔を上げた横顔の目付きも、ふん、なんて言うも口元も目を引く感じでナイス。




 続いて、真央ちゃんに話を聞いた時の、何か深い眼差しも印象的でしたし。事情を聞きに行ったユウスケくんが車で立ち去るのを、ハーフコートのポケットに手を入れて見送るスリムな立ち姿も素敵だった!(バランスが良くてあのコートお似合いね)。




 さらに、怒って目が変わったキツネくんをかばうようにサッと路子先生との間に割って入ったのも、かっけ〜!かと思うと飄々と「星を見に行く。こういう時は天に輝く星を見るに限る」なんて言って、二カッと笑うのはキュートかつ食えない人、という感じで、本当に祥明さんって魅力的。




 そんな祥明さんを、へたくそに尾行した路瞬。星を見るって、プラネタリウムだったのね、しかも美人コンパニオンさんと話すのが目的?なんて呆れた路子さんは、プンスカ瞬太くんと病院に戻り、問題の病室に踏み込もうとしたその瞬間、二人をグイッとつまみ戻す祥明さん(ちゃっかり陰陽師仕様)もちょっと強そうで素敵。キュートな小動物×2をつかみあげるみたい。ご自分も似たようなものだけど(ふふ)。「もうすぐ終わるから、ちょっと待って」なんてすべてを見越した感じもニクイ。





 で、終わった頃合いに病室に入って、呆然とするユウスケくんに、ほぉほぉ、「この部屋、ビンビンに幽霊いますね」と言う、例のクダリになるのですが。あのビンビンの言い方がナイスでしたわね。「いますよ。ほら、エミさんです」なんて言って、宙に向かって笑顔で手を振るのもラブリーだったし!(精悍なお顔をして、あの青年のお手振りは実にカワイイですわね)




 ちなみに、あのあたり、ユウスケくんのしたこと、運命によって結ばれた二人のことを明かしていくあたりの説得力も良かったと思います。そして、オルフェウスのように、あなたも彼女の後を追うつもりでは、と言う祥明さんに、ユウスケくんは「おまえに関係ないだろ」とうそぶき、「えぇ、関係ありません。死んでもらって結構です!」としゃらら〜んと笑っていう祥明さんが一見腹立つ系なんだけど。





 「ただし、授業の後にしてもらえますか」「今夜は特別に夜のにこにこボランティア教室を開きますので」と子供たちを呼び入れて、鮮やかなお手並みを見せ。突き放したかに見えたユウスケくんの魂をも救ったのは、先ほど書いた通りであります。





 しかし、あの辺、子供たちを呼び入れた祥明さんの、にこにこボランティアさんっぷりもキュートでしたわ。先ほど書いた「ピンクぶた・胸にぺたん貼り」もラブリーでしたし。高めの声で「こんばんは〜」なんちゅうてな、キッズにも丁寧語のスタンスをキープしつつも、ちゃあんとキッズ向けのお話の仕方にして、真央ちゃんに向けた笑顔は誰より優しい錦戸祥明さん、良いわ〜!





 ということで問題解決後の狐火。相変わらず、ぞんざいで尊大な祥明さん、「尾行するなら、もう少し上手くやれ」なんて言うのが素敵でしたわね。そこへ源次郎さんがナイスなタイミングでサーブした大きなお稲荷さんを「大好物なんすよ」とパクッと食べて、うんめぇと叫ぶのもキュートでした。




 そして、ラスト、源次郎さんと祥明さんの腹の探り合いを、狐火で酔い潰れつつちょこっと聞いていた秀行さんが陰陽屋に来ていて。おまえが王子にいるのは瞬太くん絡みか、と鋭い目で聞く秀行さん、真顔で無言の祥明さん、というシーンで終わるのですが。



 祥明さんの秘密をこれからどんな展開で見せてくれるのか、楽しみだわ〜。予告によると次回の祥明さんはハイテンションの模様、ますます楽しみ!次回は22:15からね、オッケー!