サムライせんせい第2話

 ネタバレにご注意!



 2話も面白かった!



 殺人犯から子供を守って、あ、そうか、わしはその為にここに遣わされたのか、now it’s done, so 帰してくれ!(中途半端に異人かっ)と、またまた道に寝て。車ゴー来て、あぁ〜っと斜面コロコロとか。車に泊めてくれた理央さんのスナックで「ウーロン茶でござる」とか。セクハラ・コミヤマンにモップで天誅(未遂)とか、神木龍馬との殺陣とか、再会・歓喜のハグとか、お話も生き生きと進んだし。




 今回、あたくしの大好きな土佐弁シーンも、長めの、巻き舌風味も少しありの濃いめで、ますますカッコ良かったし。ちょっぴり現代に慣れたのか、今回、笑顔も垣間見えて、ますます精悍でますますチャーミングな錦戸半平太さんの姿が魅力的でした。




 コミカルなんだけど、切なくもあり、グッときたり、スカッとしたり。サムライせんせい、良いわねぇ。




 あと、時折、あ〜半平太さんは150年前の人なんだな〜、なんて改めて思う所があるのも興味深いなと。そんな大げさなものではないけど、半平太さんの時代とのモノサシの違い、みたいなんに思いを馳せたりもして。




 たとえば、冒頭、殺人犯から事情を聞いた半平太さんが、最初、殺人犯に共感する所とか。




 上司を上士と聞いたのかもしれないけど、自分の身と重ねて、「なるほど、現在の体制に背反し謀反を起こしたのじゃな」とか、熱く共感するのよね。




 お〜、半平太さん、そう来るか、みたいな。現代人としては、殺人犯に共感するという発想はないから。




 しかし考えてみると、彼の共感の背景には、(晴香さんもおっしゃっていたけど)、彼自身、藩の体制を変えようとやむにやまれず東洋様を手に掛けた、という事実がある訳で。




 あ〜、でも半平太さんは、「斬捨て御免」「敵討ちは天晴なこと」的な時代の人ですから。どんな大義・気概があろうと、人を手に掛けたら、当然誰しも法的に重くとがめられるという現代の感覚とはそれは全然違うわねなんて、あたくしシノゴノ考えたりして。





 そして、何か最初からワワ〜っと怒って打ち負かすのかと思っていたら、このような、「あ〜、まずそこそう来るんだ〜、半平太さんの時代のモノサシだと、そうなるか」的な(現代人としては)新鮮なワンクッションがあって、それから、




 「気概のある男なんかじゃない、関係ない子供も巻き込もうとしている大義もない小悪党」と半平太さんが実情を理解して、ばば〜んと成敗してスカッとさせてくれるのが、また味わい深い感じ、と思いました。




 あとねぇ、最後の取調室のシーン等では、もうオリジナル部分なのかしら、分からないけど、何かの伏線がはられたみたいで、今後のストーリー展開も期待大の予感、と思いました。




 次回は富子さんが現代へ?乞うご期待!(再びあんた誰)


 
 ということで、2話の半平太さん、素敵ポインツ。




 まず、冒頭、殺人犯との対峙シーン。おびえて、ぷるぷるしている晴・寅を背に、男を見すえピタリ不動の半平太さんが素敵。長マツゲの秀麗横顔ドアップもありがとう。




 そしてさっき書いたように、当初、男に共感していた半平太さんでしたが、実情を知り、ピキッとなって、オゴソかな標準侍語?から土佐弁化するのが今回ますますカッコいい!




 ジャッジャジャーン〜というザ時代劇的音楽がまたいいわねぇ。キタ〜っ!てワクワクします。




 「ほんな刺身包丁振り回して、言うたち聞かんと言うんがやったら、腕に物言わせるしかないのう」だって。きゃ〜、カッコいい〜!





 土佐弁ネィティブではないから分からないけど、きっとお上手なのではないかしら。なぜなら標準語も、(クロニクルによれば)英語もお上手だから。耳が良くて再現能力も高いから。




 「ほんな刺身包丁振り回して」と吐き捨てるように言うのも良いし、「言うんがやったら」で巻き舌になるのもシビレル。




 そして木の棒を構えて「かかってこい言うちょうが聞こえんがか」とか、妙に静かな凄味で言うのも、「棒切れ持った男が恐いがか、臆病もんがっ」と挑発する口の開け方なんかも素晴らしい。




 「殺すならわしにせい」は予告のようにもっと、怒りに潤んだあの目が見えるアップにしてほしかったけど。卑怯なことにスプレー缶?を目の辺りに投げつけて、結構なジャンプ力で切りかかった男を、キッと鋭い瞳で見て、棒切れでトント〜ンと鮮やかにやっつけるのが、カッコいいったらありゃしない。




 それから、しゃがんで子供たちの縄を解いて、怪我はないか、お前たちが無事で良かった、と微笑む笑顔!泣いてしがみついてくる子供たちを見下ろす優しい顔!素敵すてき。




 晴香さんの「あなたがいなかったら、この子たち、どうなってたか」に「!」となって「わしがいなかったら?」と繰り返した口の形のまま、うすく口を開いているのもナイス。こうして「子供たちを救うためにこの世に遣わされたのでは」と思い当たった半平太さん。




 その役目を果たした今、帰れる!と明るい表情になり、手柄はおまえたちのものにせよ、さらば、と安定のナンバ走りで去って行くのが、例によって、本人は大真面目なんだろうけど、なんか可笑しいというね。また道路に寝ているし。しかし、寝ていても、正面でも横からでも足の方から撮っても、全方位キレイなお顔だこと。




 結局、元の世界には帰れず、お世話になった理央殿のお店で「ウーロン茶でござる」なんて言っている半平太さん。何で?と聞く晴・寅に事情を話すきまり悪そうな様子も、爆笑する二人に情けなそうにうつむく苦いお顔も、とってもラブリー。




 二人があまり笑ってからかうので大声で「おのれら〜!!」と一喝。理央さんに「ペータ先輩、顔こわいっす。え・が・お!」とか言われるのも面白キュート。




 わしは武士、客商売は無理、もうこの村を去る、という半平太さんに、今はマスコミだらけだから、今出ていったらテレビでさらし者になると止める面々。そこで「絵箱」に自分が、と想像する半平太さん。




 テレビ出演のシーンは、半平太さんの想像のシーンでしたのね。しかし、あの、画面に押し出されてビックリ目のペータ先輩の、あまりの目の大きさには息を呑むという。




 そこへ小宮山さんと神木龍馬が来て、二階に逃れる半平太さん。そこでの子供たちとの絡みも微笑ましく。理央さんのママが16で娘を生んでいるという話が、半平太さんの時代ではフツーというのも、モノサシの違いの一つですわね。




 そして、半平太さんが電気ポットに目を丸くするのも、必殺仕事人のくだり、天誅か!今でも行われているのか、まだ気概のある者はおるのじゃな〜と一人合点してキラキラの目で笑うのも、ラブリー。




 続いて、元の世には戻れなかった、と考えながら、頬かむりでグラスやカウンターをキュコキュコ磨いているシーン。律儀に恩を返す半平太さんが素敵ですけれど。一生このまま帰れないということか、富子、わしは二度とおんしに会えんのか、と涙を浮かべていると、おはよ〜と理央殿が。(ちなみにアフレコでも、半平太さんが富子さんを愛おしく思っているのがすごく伝わった〜)




 慌てて涙を拭う半平太さん。そんな仕草もちょっと子供みたいでこの辺まるっと面白キュートですけれど、キリリたすき掛けの腕は、筋肉は、きっちりサムライで素敵なのですわね。




 そして顔を上げ、あくびまじりにおはよ〜と言っていた理央殿を見て、ペータ先輩的には、あられもない格好に驚嘆して叫ぶ様子も愛らしく。「男の前で、何と破廉恥な姿を」とちょっと頭を振るようにして言う言い方も動きも面白キュート。




 それから理央殿に寄って行って、「それは、まさか、ぶらか?」と聞くのも。「そうすけど?」と言われて、わしは何ということを!とやたら逆上して、「晴香殿はどこにおるのじゃ」とコワ可愛いお顔で理央殿に詰め寄るのも、ことごとくラブリー。




 本当は目立ってはいけないんだけど、一刻も早く晴香殿に謝りたくて、思いっきり目立つ格好で村役場に駆け付け、「晴香殿〜」と大声で呼ばわる半平太さん。そこに来ていた神木龍馬とついに遭遇します。




 ここで写真を撮られそうになって、扇子をパッと開くのもナイスでしたし、お二人の傘の殺陣、カッコ良かった〜。もっとずっと見ていたかった。殺陣は踊りに通じるものがあるとか。それでしたら、錦戸さんは御手の物だし、神木くんもさすが、ですわね。




 そこに晴香さんがやってきて、神木龍馬は去り、「こっちへ来て下さい」という晴香さんを、「あれ、あの男は?傘、どうしよう」みたいなうっすら困り目で見ている半平太さんがまたキュート。




 さて、人目につかない所、ということで、倉庫みたいなお部屋に半平太さんを引き入れる晴香さん。そこで「ぶら」のことを謝る半平太さんが可笑しい。




 割とぶらぶら連呼した後、「すまん!生娘を辱めにあわせるなど言語道断!」と泣かんばかりに叫び、「晴香殿が望むのであれば」と手をつき「この武市半平太、腹をかっさばいてでもぶらのお詫びを」とか必死に言う姿が面白キュート。またぶらって言ってるし。




 そこへ小宮山さんが来て、急いで、でんがくんの中に入る半平太さん。晴香さんだと思っている小宮山さんに自分もお尻を触られ、そこへ晴香さんが現れ、え、じゃあ、この人は?ア、アルバイトです、ということで、でんがくんの中から、晴香さんがお尻を触られるのも目撃した半平太さん。




 ここ、コミヤマンタッチを受けている晴香さんと、コミヤマンをまじまじ見つめる「でんがくん・半平太さん入り」がなんか可笑しい。




 その後、理央さんのお店で「なぜ尻を触らせるのじゃ。あの者に取り入ってより高い地位を得ようとしているのか」とかババ〜ンと聞いちゃう半平太さん。「おなごが男に取り入るのは世の常じゃ。何ら恥じることはない」なんてケロっと言っちゃって、ここも時代によるモノサシの違いよね、なんて思いました。




 考えてみれば、女性に参政権が与えられたのって、まだ70年前でしょ。それよりずっと前の時代の人ですもの、半平太さんの女性観も今の人とは当然違うわよね。って話逸れているか。




 さて怒って晴香さんが出て行った後、理央さんに聞いて、自ら進んで尻を触らせていたのではないのか、晴香殿を傷つけてしまったか、と考える風な半平太さんの表情が、目線の動きが見事。




 そしてキリリたすき掛けに白ハチマキで今度はモップを手にコミヤマン天誅を下しに行く半平太さん。だって、理央殿の娘が最近もよくやるって言っていたんだものね。




 ここもあたくしの大好きな土佐弁シーンでございまして。「ようやく会えたの、小宮山」なんて渋く言うのが、カッコ良いのなんのって。




 「手柄なんてどうでもええわ。身分の違いを盾におなごを辱める。おまんがやっているのは最低の行為ぜよ。万死に値する」「おなごを傷つける男に生きる資格はない」とモップを振り下ろそうとした時、晴香さんに止められるのですわね。




 余計なことしないで、気に食わない人を棒で殴ったりしたら、今はいけないのよ、と。理央嬢情報がアレで、天誅はドラマの中のお話と理解していない半平太さんは、晴香さんと言い合いになりますが。そもそも、あなただってやむにやまれず人を手に掛けたって、あの殺人犯と同じじゃないの、と言われると、



 過去のあるシーンを思い出し、虚を突かれたように言葉を失う半平太さん。明日ここを出て行く、晴香殿にも世話になり申した、と一礼して歩み去ります。




 こうしてコミヤマン天誅は未遂に終わったのですが。晴香さん的には、上司の手前、困っただろうけど、「おまんの行為で晴香殿がどれほど傷ついておるのか、おまんには人の心が分からんがかっ」の深い表情とかは、晴香さんにも響いていたみたいだし。コミヤマンも結構懲りたのではないかな。




 翌朝、例によって、達筆の置手紙を残して半平太さんが去ろうとすると、サプラ〜イズって感じで、子供たちが駆け寄ってきて。子供たちを救ってくれた先生にどうしても御礼をと、前はウロン気に見ていたママたちがパーティを主催してくれたのですわね。




 そして佐伯先生には、ここが過去との唯一の接点、うちに戻ってもう一度塾の先生をしてはいかが、と言われ、かたじけないと頭を下げる半平太さん。(あと理央邸で割とカレーが出てくるのは何かの伏線かしら)。




 ラスト、夜、障子を開け放った佐伯邸・和室。満月を見上げる半平太さんの姿が絵になりまくり。そこへタオルとタケチ歯ブラシを、ややきまり悪げに持ってくるハルカさんを見る目も良く。




 そ〜っとマゲマゲを触りに来たサチ・寅をタケチ歯ブラシでパッとはらうのもカッコ良い。そこへ神木龍馬がやってくるでのすが。




 あのね、あたくし、最近ツイッターを始めて(ツイッターエコーというものに微力ながら貢献しようかと思って。いじらしいでしょう?) そちらには




 最後、再会・歓喜のハグの2人。神木龍馬もさすがだけれど、錦戸半平太の大きな潤んだ目に惹き込まれる。「おまん、まさか、アザか?」の言い回しも表情もチャーミング!



 と書きましたの(さよかって感じだけど、新たに別の表現を考えるのがアレで、ツイッターのやつを繰り返し書きました)。そしてラスト、晴香さんの手前、ちょっと困惑気味の神木くんの表情と心底嬉しそうな錦戸さんの笑顔も実に良いわね〜。うん。次回も楽しみ!