サムライせんせい第5話続き

 さて、第5話半平太さん、素敵ポインツ。



 
 夜の学校(←コワいよね)に忘れ物を取りに行ったユウナちゃんが、漆黒の武者を目撃した翌日。キリリたすき掛けで子供らに剣道指南の武市先生。と、(売ろうと思っていた)掛け軸に誰が落書きしたんだ?!と血相を変えて怒鳴り込んでくる、相変わらず一攫千金狙いの寅ちゃん。




 「誰か心当たりはあるか?正直に申せ」という武市先生の優しい言い方と、「わしはそんなねじ曲がった心を持つ者に育てた覚えはないぞ」とラストちょっと口を尖らせた感じがナイス&キュート。乙女らがお口カワイイ♡っておっしゃるやつ。




 しかし、ユウナちゃんが目撃したという漆黒の武者の話になると、あれ?ビビってる感じ?なペータさんが、演技見事&ラブリーでございました。(今回こればっかりになりそう〜)。




 「霊魂に操られし甲冑が人を斬る。まさか、そんなことが」という声の上ずり方とか、思わず「まさか」で土佐弁化して、薄く笑みが浮かぶ表情とか、リアルで素晴らしい。(普通ならただ怯えたお顔をしそうな所だけど、前にも書いたように、錦戸さんは笑みの入れ方とか、上手やんな〜)。




 ナイスな間で「こわいのですか?」と言うお利口眼鏡くんに「何をたわけた事を。そんな訳があるまいっ」とか頑張って尊厳を保とうとしつつ、小動物的にふるふる怯えているのも愛しい。この辺り、瞬き多めな感じもリアルで良いわ〜。




 「そう言えば武市さん、四谷怪談とかオカルト系苦手だったもんね」と龍馬に言われて、ムのお口で上を見ているアップの表情も素晴らしい(今更だけど、大きな目だこと。長マツゲばさばさで、マツエク施すより長く濃いし)。




 そこでまた「先生の存在自体がオカルトですけど」とお利口くんが眼鏡を押し上げながら言うのもオツでしたが。




 否定すれば、ユウナちゃんを疑うことになる。俺たちに関係あるかも、漆黒の武者が俺たちをこの村に呼び寄せたんだよ、と龍馬も言う。で、半平太さんも止む無く学校に確かめに赴くのですわね (でも、暗くなる前には帰りたい!と再三、主張するペータさんがキュート!)。





 そんな半平太さんの姿(ってか移動するちょんまげ)を、校長室から目撃、達者なウグイス嬢化してごまかす?晴香さんもナイスでしたけれど。




 小学校に着くなり、邪悪な気を感じていた半平太さん、靴箱前で油断ない目配りをするお顔が激イケメン。しかしポンと肩に手を置かれて「ひゃぁ〜っ!出たな化け物!」と叫ぶのは面白キュートで、ギャップが素敵!




 しかし、ここのシーン、比嘉さんも素晴らしくて、愉快でしたわね。




 (大きな目をむいて) 「今、きっちり私の顔を見て化け物言いましたよね?!」
 (キユートに目をそらしてから)「こんな所で何をしておるのじゃ」
 (なかなかドスをきかせて)「ごまかさないで下さいよ?!」




 なんていう半晴の呼吸もピッタリ。真面目なイケメン侍が空トボける表情が、良い匙加減で、ここにもまたナイスギャップが。




 この後も何かとぷるぷる怖がるペータさんがラブリーでのぅ。誰かさんと同じように「こんな服来た子供いねーよ」「こんな職員いないよ」と思いつつ、楽しく拝見しました。




 まずは「内臓模型」にビビって絶叫するペータさん。いつもの直立姿勢がちょっと腰砕け気味で。「こんな薄気味悪いものが何故子供らの学び舎にあるのじゃ?!狂うておる。この時代は狂うておる!」と必死の形相で叫ぶのが愛しい。




 「内臓模型」については、HP半平太日記の言葉少なな様子からも、その衝撃の深さが見て取れるのですわね。ふふ。甲冑を見たいだけなら、早く、と急き立てられ、先へ進む時も、最後までジーっと「内臓模型」から目を離さない様子も良い。




 続いては、ユニゾンっぷりが目覚ましい和服の双子ちゃんのクダリ。今度は「あぁ〜っ」と叫んだ後、ペタリと平伏して「すまん、わしが悪かった。許してくれ!」と何故か謝り、手を合わせてナンマンダブなんまんだぶと唱えるのがナイス&ラブリー。




 音楽室で、ベートーベンにビビるお顔も、無人なのに音がする「ぴあの」に逆上するのも良かったし。




 そらコワいやろ、という風体の人が下から這い出てきて、わ〜わ〜叫んですっかり腰を抜かしてへたりこんで「来るな!化け物め!」とわめくのも、




 「この方は職員の小林さだおさんですよぉ」に「さだおさんっ?!」と声が裏返っているのも、素晴らしキュートでした。




 ペータさんのコワがり方はこのようにバリエーション豊富で見事だけれど、圧巻は晴香さんの先輩・手塚先生が急に出てくる所かしらね。もっともらしく「真の勇気というのはじゃな」と言いかけた所にガラッと扉が開いてペータさん驚愕!のシーンなんだけど。




 ここのことは言葉に尽せない〜と思っていたら、ご本人が上手い事書いてはったので、それをちょっとお借りして(お借りするのマズかったら教えて)。




 「真の勇気というのはじゃなあぁぁぁあはぁぁぁん」ってまさにこれ。




 「真の勇気というのはじゃな」の後、ちょっと森進 一さんが入った感じで?泣きそうなお顔でグーにした両手を合わせて体ちっちゃくしているペータさんが激ラブリー!!かつ、実に見事なコワがり方だと思いました。




 ちなみに手塚先輩が出てきて「え〜何かどうしよう?照れるっていうか、何ていうか」とかたっかい声でブリブリ言っている晴香さんも、それを微妙なお顔で見ている志士2人もナイスでしたわ。




 手塚先生は、3Dプリンターで彫刻のレプリカ作成中だったのですが。音楽室で「しーでぃー」や「すぴーかー」に混乱していたペータさん、「この中で、形有るものが作られるのじゃな?これならわしにも分かる」なんてニコニコ言って、3Dプリンターは何故かすんなり納得なのも面白い。(複写の過程はともかく、形有るもの好きだから?なんてね)。




 そして志士2人でめっちゃ食い付いて3Dプリンターを見ているのも可笑しい。(半平太さん、なんちゅう険しい目してはんねん)。




 さて、手塚先生に案内されて甲冑を見る志士2人。「だから触んなって?!」とか晴香さんに厳しく叱責される2人が愉快でしたが。なんと、そこには「土佐柏」=「土佐山内家の家紋」が!この甲冑はずいぶん昔に村の住民から寄贈されたものらしい、寄贈者リストは校長室にあるかも、と手塚殿に聞き、(この所割とレアな?)真顔で目を合わせる志士2人がクール。




 しかし、そこへ悪徳校長とコミヤマンが来て、追い返されてしまい、理央殿のお店にいる面々。何故かマイク使用で「いったいどういう事なのじゃ?何故、土佐の甲冑がこの村にある?やはり漆黒の武者とわしがこの村に来たことには、何か関係があるということか?」とか言っている半平太さん。




 すぴーかーのからくりを確かめているとかで、「(高低つけて)あ〜、あ〜、あ〜」とか「はっ」とか言ってみるのが面白キュート。「やはり漆黒の武者は」と生声で言った所でマイクを使うのを思い出して、「存在するのか?」とマイクに向かって言って、自分の声を確認しているのか、驚いているのか、すぴーかーの方をおっきな目で見ているのが愉快&ラブリー。




 そこで龍馬が、漆黒の武者は夜に動く、正体を確かめよう!と言い出し、女性陣をシボませつつ、無論不賛同のペータさんでしたが。そこへ来たコミヤマンがユウナちゃんを嘘つき呼ばわりすると「行くぞ、アザ」「言うと思った」な志士2人。それぞれの表情も阿吽の呼吸もカッコいい。




 必殺好きの理央殿に厄除けの火打ち石を打ってもらって、かたじけないと一礼する半平太さんも渋くて素敵。しか〜し、学校に近づくと、やっぱりぷるぷる震えるペータさんがラブリー。だって暗いしね。




 しかも、あるはずの場所に甲冑がなくて「足が、動かん。武者震いじゃ」とペータさん (晴香さんも言っていたけど、それ武者震いちゃうわね)。無情にも?龍馬が別行動にしようと言って、一人残されたペータさんが、泣きそうな垂れ目でアザ〜、アザ〜、晴香殿〜って呼ぶのも切なキュート!




 それでも、ちゃんと任務を遂行しようとおそるおそる調べているうち(怯え顔のアップをたくさん、ありがとう)、漆黒の武者に遭遇、階段落ちして気を失うペータさん。翌朝、佐伯邸で目を覚まし、漆黒の武者を見たことを思い出したペータさんは、龍晴も行っているという学校へ、すわ、ナンバ走り




 学校で甲冑置き場を見ると、やや?ちゃんと甲冑があるのですね。でも、そこまでは3Dプリンターでコピれなかった手書きの土佐柏が、割とやっすい感じで。志士2人はすぐ偽物と見破り、真相を知って、手塚先生に話を聞くのですが。




 「手塚殿、おんしがすり替えたんじゃな」という半平太さんのまっすぐな目が涼しい。土佐絡みの話かと期待のペータさん、しかし、問うてみると、手塚殿は、(土佐から来た、とかでなく)お金の為にやったという。




 フッと笑って、「そんな下らんことにわしらは振り回されていたのか」と、キレイな「ん」形の口を引き結んで脱力する半平太さんの表情・言い方がナイス。ここも良い塩梅に笑みがちょっと混じっている感じ。




 話を聞けば、手塚殿は悪徳校長に無理強いされたのだけど(校長が学校の積立金で株に手を出して、すってしまって、損失補てんの為に、手塚先生にコピー作って本物を売れと言ったとか、マジ超悪徳)。




 手塚先生は、絶対的権力者には逆らえないという。真実を言っても校長は認めない、自分がトカゲの尻尾みたいに切られるだけだと。




 ここで、半平太さんは、




 どんな事情であれ日ノ本を担う子供らの前で嘘をついてはならぬ。わしら大人は手本とならねばならぬ、と説くのですね。




 そして、朝礼で漆黒の武者なんていない、と嘘をつけ、と指示されている晴香さんに、




 晴香殿、波風を立ててでも真実と向き合うのじゃ。ごまかし、逃げてばかりでは未来は切り開けぬぞ。批判されようとも誰かを傷つけてしまうことになったとしても、正しき道を選ぶ。それがまことの勇気じゃ。




 と鼓舞するのですけれど。




 そんな風に話す強い目や、奥歯を噛みしめているような侍然とした表情が良いのはもちろんのこと(前半がぷるぷるキュート感満載だから、ギャップが際立ちますわね)。




 「おまんら、大概にしときや」を抑えたトーンで言ったり。「何を馬鹿なことをしておる!」と声を張ったり。前にも書いたけど、セリフ回しの緩急・強弱というか抑揚が良くて説得力があると思いました。




 そして朝礼。それでも晴香さんは、やはり本当のことを言えず、外で見ている半平太さんがヤキモキするのですが。ユウナちゃんが「う〜そつき!」と囃されると手塚先生が見かねて進み出て、真実を告白。




 それでも言い逃れようとする悪徳校長に「おまん、それでも人の上に立つ人間がか?!」とばば〜んと半平太さんが入ってきて。悪徳校長を叱責、ユウナちゃんのバトンで成敗!となるのですが。




 「この手で斬れるものであれば、何も恐れるものなどない!」とバトンを構える半平太さんがカッコいい!




 というのは前回書いた通り!あとねぇ、刀を使ったら、鞘におさめる前に、なんか振るでしょ、刀を。そんな感じで最後、バトンを振るのもカッコ良かった。あれを見て、あんなにキュートだけど、半平太さんはリアルに人を斬り、斬られる時代の人だったのねぇ、なんて思っちゃって。錦戸さんが演じているというより、リアルに幕末のおサムライ・半平太さん、としてあたしゃ見ている?なんて思いました。





 ちなみに、半平太さんがあの学び舎で感じた邪気の正体は悪徳校長だった、剣豪・半平太さんは、自分の手で斬れるものであれば怖くない、オカルト系は手に触れることができない、というか、彼の手でも斬ることができないから、苦手ということ?みたいなんは前回も書きましたわね。




 そして今回の終盤、佐伯先生とのシーンは、キッズ絡みの為、昼間で月がなかったけれど。縁側で端然と正座して、掛け軸の落書きをした者が名乗り出ないとたそがれている半平太さんはやはり美しゅうございました。




 しかし、いたずらキッズはちゃ〜んと名乗り出ていて、キレイに修復してから武市先生にも改め告げるつもりでしたのね。武市先生がきっちり正しき手本を見せていたからね。素敵。




 半平太さんのおかげでユウナちゃん嘘つき疑惑も晴れたし。さらに、半平太さんは、今回うそついただけで何もしていないと言う晴香さんに、手塚殿を動かしたのは、おんしだと、ふぉろーしちゃったりするのもナイスガイなのですわね。




 そして寅ちゃんは理央さんの所でバイトを始め、晴香さんは、コミヤマンのセクハラを糾弾し、それを見たユウナちゃんは良い笑顔を見せ。




 あと3回でどうやって着地を決めるのか知らないけど、こうやって周りの皆に良い感じの風を吹き込んで、ペータさんはどこかにいっちゃうのかな、てかもう3回しかペータさん見られないなんて切なすぎる、なんて、既にペータロス、サムライせんせいロスが始まっているあたくしでございます。




 今回、ぷるぷるキュートペータさんオシで初見時はちょっとライトタッチ?と思ったけど。今回のテーマと思われる、人の上に立つ者は正しき手本をみせねばならない〜真の勇気とは〜とか。上に書いた諸々の事に加え、かつて校長を務め、甲冑を寄贈した模様の佐伯さん、さだおさんに頼んで寄贈リストを持ってきてもらったのは、甲冑寄贈を隠す為?とか、たくさん要素があって、奥行きがあるってこういうことね、と思いました。




 次回は手負いの志士2人のアクションが楽しみ。あと3回、大切に見たいと思います。