久しぶりにてるてる続きです。
 
 喜助さんから「和人は他に就職を考えているらしい」と聞いた大将は、和ちゃんを呼んで、パン工場は本当は自分一人でやっていける、ちゃんと勉強してりっぱな社会人になれ、というような話をします。「人に気兼ねして、おんなじとこに、こだわってたらあかんで。一人で生きるっちゅうのは、そない生易しいこととちゃうのやからな」と。


 その夜、商店街。帰宅中の和人と出会う冬子。


冬「和ちゃん、おかえり」
和「冬ちゃんも、おかえり。
  …なぁ、冬ちゃん」
冬「ん、なに?」
和「大将になんか言うた?」
冬「え、なんのこと?なんも言うてへんよ」
和「(ちょっと笑って) それやったら別にえぇねんけど」
冬「お父ちゃん、なんか言うたん?」
和「…うん…ほんまは〜この工場は俺一人でやっていけるみたいなこと」
冬「そう言うたん」
和「(小さく) うん」
冬「それ、お父ちゃんの本音ちがう?本音やったらあかんの?」
和「(再び笑って)何か、寂しなるやん(カーワイイ)。ほんま俺って勝手やな(いーや勝手じゃない、カワイイ)」

おそらく次回に続く。